「は!? なんで?」えちごトキめき鉄道の独特なダイヤ 急行は「急いで行かない」の意味だった!?:月刊乗り鉄話題(2021年7月版) えちごトキめき鉄道「急行列車」(3)(3/3 ページ)
えちごトキめき鉄道の「急行」には2つの意味があります。え? 「急いで行かない」なの……?
(おまけ)えちごトキめき鉄道を楽しもう オススメは「鉄印帳集め」コース
今回取材した日程をご紹介します。
2021年6月28日に上越新幹線で越後湯沢へ、そこから上越線、ほくほく線を乗り継いで十日町駅に到着。鉄印帳を購入して1枚目の鉄印をいただきます。この日はほくほく線の旅を進めて、直江津駅に到着。直江津駅前のホテルに泊まりました。直江津駅でも鉄印帳をいただきます。
鉄印帳は、寺や神社でいただく“御朱印”の鉄道版です(関連記事)。全国40社の第三セクター鉄道が参加しています。専用の鉄印帳と鉄道会社の乗車券を提示すると、各社の専用ページに記帳、または印刷済みの鉄印をもらえます。2020年7月から始まりまして、当初は鉄印帳が売り切れ続出。ワタシもようやく参加できました。えちごトキめき鉄道はSL鉄印という記念鉄印もあります。鉄印帳は1社1ページ枠しかないので、「フリー版鉄印帳」も購入しました。
国鉄時代の直江津駅は信越本線と北陸本線が接続する鉄道の要衝。直江津は鉄道の町だった。現在もJR東日本の信越本線、えちごトキめき鉄道の2路線、信越本線に乗り入れる北越急行ほくほく線が合流する重要な駅。駅前にはビジネスホテルの他に昔ながらの駅前旅館もある
翌日は「観光急行」に試乗して、直江津と糸魚川を往復するコース。直江津に戻った後で、もう一度糸魚川へ行き、鉄印をいただいた後、「ジオステーション ジオパル」を見物。となりに糸魚川の特産「ヒスイ」などを展示販売するお店があって、新潟名物の草団子やかんずりを買いました。帰路はローカル線の旅。大糸線で松本へ出て、大好物の「山賊焼弁当」を買って、特急「あずさ」で帰りました。
大糸線の路線名は「信濃大町」と「糸魚川」を結ぶから。線路は「姫川」に沿って山奥へ進んでいく。じつは「糸魚川」は川の名前ではなく地名で、由来は「姫川で弘法大師が竹管に糸を巻いて川に放したら魚になった」「姫川の下流がよどんでいたからよどみ川」「氾濫が多発するので厭う川」など
鉄道の旅に限らず、旅は同じ経路を往復するよりも、ぐるっと回る経路がオススメ。引き返せばそこから「帰り」ですけど、回遊すれば「ずっと行き」ですからね(笑)。
杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)
乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。鉄旅オブザイヤー選考委員。ITmedia ビジネスオンラインで「週刊鉄道経済」連載。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。日本鉄道全路線の完乗率は100%(2021年4月時点)
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