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開業57年の大変化(?) 東海道新幹線の“働く人”向け新車両「S Work車両」、早速乗って分かったこと月刊乗り鉄話題(2021年10月版)(3/3 ページ)

東海道新幹線にビジネスパーソン向けの新車両「S Work車両」ができました。ビジネス向け? 私には関係ないや、と思った方ちょっとお待ちを。いろいろいいこともありそうですよ。

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乗り鉄目線で考える「S Work車両」、使い分ける/より楽しめる「選択肢」も増えた

 S Work車両とS Wi-Fi for Bizは、乗り鉄目線でも便利に利用できそうです。

 S Work車両は「全のぞみの7号車」が対象です。対して、S Wi-Fi for Bizは「N700S」に順次搭載されるサービスです。まとめると以下のようになります。

のぞみ

  • 7号車が「S Work車両」になる。普通車指定席料金(増額なし)で利用できる
  • S Work車両(7号車)の予約は「エクスプレス予約」「スマートEX」で申し込む
  • 使用車両が「N700S」のときは、ビジネスサポートツールの貸し出しがある
  • 使用車両が「N700S」のときは、「S Wi-Fi for Biz」も利用できる
  • 使用車両が「N700S」のときは、グリーン車の8号車も「S Wi-Fi for Biz」を利用できる

ひかり

  • S Work車両は設定なし
  • 使用車両が「N700S」のときは、7号車と8号車で「S Wi-Fi for Biz」を利用できる

こだま

  • S Work車両は設定なし
  • 使用車両が「N700S」のときは、7号車と8号車で「S Wi-Fi for Biz」を利用できる

 S Work車両とS Wi-Fi for Bizの両方が使えるのは「N700Sののぞみ」となります。

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そんなに急がない移動ならば、N700Sのこだまグリーン車+S Wi-Fi for Bizもおすすめ

 乗り鉄的観点での筆者オススメは、「N700Sを使うこだま」の「8号車グリーン車」です。

 エクスプレス予約とスマートEXには、「EXこだまグリーン早特」という割引運賃があります。何と、グリーン車でものぞみの普通車指定席より安いのです。

 参考までに東京~新大阪間の場合、スマートEXでの「のぞみ普通車指定席」は1万4520円、対して「EXこだまグリーン早特」は1万1410円です。もちろん所要時間は大きく違います。のぞみは2時間半前後、こだまだと4時間前後です。

 目的地まで急ぎ、車内で快適にPC作業がしたいならば「S Work車両」、それほど急がずに快適グリーン車でネット接続も楽しみながら移動するならば「EXこだまグリーン早特」。

 こんな風に目的や状況に応じて使い分けて、新幹線を便利に、また、楽しみながら乗れる「選択肢」が増えました。

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「S Work車両」「EXこだまグリーン早特」設定期間にはご注意を

 S Work車両は2021年10月現在「試行サービス」という扱いです。当面の実施期間は2021年10月1日~12月27日と、2022年1月7日~3月31日。利用状況によって期間は変更される場合があります。

 EXこだまグリーン早特は、乗車日の3日前23時30分までの予約が必要です。また、大型連休やお盆、年末年始などの新幹線需要増期間は設定されません。2021年度の設定除外日は4月27日~5月6日、8月10日~8月19日、次は2021年12月28日~2022年1月6日です。

 ちなみにN700Sで運行する列車は、JR東海の公式サイトで公開されます。S Work車両やS Wi-Fi for Bizを使う目的で東海道新幹線に乗るならばこちらをチェックしておくとよいでしょう。


N700Sで運行する列車はJR東海の公式サイトで調べられる(JR東海Webサイトより)

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。鉄旅オブザイヤー選考委員。ITmedia ビジネスオンラインで「週刊鉄道経済」連載。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。日本鉄道全路線の完乗率は100%(2021年4月時点)

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