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押印のためだけに印刷…… 企業の“ハンコ文化”描いた創作漫画の「河野太郎さんに来てほしい」に河野さん「行こうか」 まさかの本人反応に作者「驚きしかありません」(1/2 ページ)

「わざわざ紙にする必要あります?」

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 わざわざハンコを押すためだけに書類データを印刷……「河野太郎さんに来てほしい」と嘆く“会社あるある”を描いた創作漫画に、Twitterで河野さん本人が「行こうか」と反応し、注目を集めています。まさかの反応をどう受け止めたのか、作者さんに聞きました。

「綾瀬さんとハンコ文化」

 漫画は、橋本ゆの(@riko3_)さんが会社員の「綾瀬さん」を主人公に描いているシリーズの1編。綾瀬さんが後輩に人事に書類を提出する手順を教えるお話なのですが……。

 ダウンロードした申請書を印刷して、上司が押印したものをスキャンして、PDF化した書類を人事へ送信。上司の印鑑をもらうためだけに、デジタルとアナログが混在しためんどくさい手順を踏まなければならず、「河野太郎さんに来てほしいですね」とぼやかずにはいられないのでした。

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 在宅勤務が増えた昨今ですが、ハンコのために出社するという事例は少なくないようで、Twitterには「電子書類で決裁されて、紙書類は出社したときに進める(全然進まない)」と実体験を語る人や、「私の職場もまさにこれ」「ウチもそうなので河野さんに来てほしい」と河野さんに助けを求める人も。

 名指しで助けを求められた河野太郎さんは「行こうか」と引用リツイートで反応。河野さんは規制改革担当大臣だった2020年、行政手続きにおいて正当な理由がない場合はハンコの使用はやめるよう呼びかけ話題となりました。内閣府の発表によると、行政手続で印鑑が必要とされていた2万2084種類のうち、97%以上にあたる1万8612種類のオンライン化が進んでいます。

綾瀬さんのセリフに反応する河野太郎さん

 まさかの“本人降臨”で「行ってあげて」「うちにも来てほしい」と湧いた漫画。作者の橋本さんにお話を聞きました。

―― 「綾瀬さんとハンコ文化」の漫画は創作とのことですが、内容には実際に体験したことが反映されているのでしょうか?

橋本さん: 実体験そのものではありませんが、コロナ禍で在宅勤務が当たり前の時代にハンコのために出社するというエピソードを身の回りでもいまだに耳にすることが多いので、社会人の憂鬱のエピソードの1つとして漫画にして描いてみました。読者にも親近感を感じやすくするために、都内で働くOL「綾瀬さん」(26歳)を通して物語を描いています。

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―― 河野太郎さんの“エゴサスキル”には定評がありますが、その技を体験していかがでしたか?

橋本さん: 驚きしかありません。まさか河野太郎さんの目に留まると思いもしませんでした。漫画の中にしか名前を入れてないのに、どうやってエゴサーチしたのか不思議でたまりません(笑)。

―― 橋本さんは他にも「社会人の憂鬱」をテーマにした漫画を描いていますが、そのきっかけを教えてください

橋本さん: 社会人になって数年間で特に実感したことは、転職などで会社を去っていく人数の多さでした。会社が憂鬱で辞めていく人や、中には病んで辞めざるを得なかったりする人もいて、非常に心を痛めました。会社を離れていく人を多数見てく中で、働いている人もみんな口には出さないだけで、心の中では会社を辞めたいと感じる人が多いのではないかと思い、現在の「会社を辞めたい綾瀬さん」という漫画シリーズを描き始めました。

―― 「会社を辞めたい綾瀬さん」は、口にはできない心の痛みに寄り添う橋本さんの優しさを表現した漫画のようにも見えます。印象的なエピソードは他にもあるのでしょうか?

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橋本さん: 他に投稿している「会社を辞めたい綾瀬さん」シリーズをご覧いただければと思います。


 橋本さんは「学生時代の社会人のイメージとのギャップ」「残業禁止なのに仕事が減らずにストレスが増える」「給料日に手取りの少なさに嘆く」など、会社員の悲哀を多く漫画に描いてFANBOXに投稿し、共感を得ています。社畜生活をテーマにした単行本、『なんだこの人生 日曜しか生きた心地がしない社畜OLの日常』も出版しています。

作品提供:橋本ゆの(@riko3_)さん

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