育児疲れの妻に声をかけると、「少し静かにしてくれないか」と言われ…… 育児は体だけでなく“脳も疲れる”のだと気付かされた話(1/2 ページ)
するどい洞察。
育児に疲れた妻のねぎらうために言葉をかけたら、それすらさえぎられて……。限界まで疲れた妻の気持ちを夫目線で描いた漫画がTwitterに投稿され、3万4000件以上の「いいね」を集めています。
作者のパパ頭(@nonnyakonyako)さんは、2人の子どもを育てるパパ。育児を中心に、日常生活で経験したことや考えたことを漫画にしています。今回は、妻の育児疲れについて深く洞察した漫画です。
ある日の晩のこと。パパ頭さんは明らかに疲れている妻を気づかい、ほっと一息つけるようにと「お茶にしようか。何飲みたい?」と問いかけました。しかし、妻に「私に質問するな」と拒否されてしまいます。
気づかったのに、その思いが伝わらない様子にパパ頭さんは大焦り。飲み物を妻のそばにそっと置いて「明日は休みだね」「子らは私が家でみてるから……」とフォローします。すると、追い打ちをかけるように、またしても妻に「少し静かにしてくれないか」と拒絶されてしまったのです。いったいどうしたのでしょうか……。
次の日のこと。パパ頭さんは、積み木遊びをしている子どもたちのを見ていました。別の部屋では、妻が窓掃除をしてくれています。子どもたちの遊びの間に、妻に「疲れたでしょ」と労いの言葉をかけにいったパパ頭さん。すると、妻からは予想外の返事が!
「休ませてもらったよ」「窓掃除はいい 目に見えて進む、そして無心でできる」。一見仕事のように見える窓掃除ですが、妻はこの作業によって脳を休ませることができた、というのです。その言葉にパパ頭さんは、昨夜の出来事を思い出しハッとします。
常に子どもと共に過ごしている妻は、家事・育児の細かなタスクに追いかけられています。仕事をただこなせばいいというわけではなく、子どもたちによって作業を強制中断させられるストレスもあり、寝ているときでさえ落ち着けません。
そんな状態で疲れがピークに達すると、簡単な返答やわずかな思考すら苦痛になってしまうことも。脳が限界を迎え、質問されたり、話しかけられたりするのがつらかったのですね。パパ頭さんは、自分が外で羽を伸ばしたら? と提案したことを振り返り、思考の連続でもある「外出」を提案することは論外だったのだと悟ります。
そこでパパ頭さんは考えました。妻の「したいこと」を提供する前に「したくないこと」を実行すべきだと! 快楽を増大するよりも、まずは苦痛の削減に取り組むことが妻の脳を守ることにつながると判断したのです。
とはいえ、これには日々の積み重ねが必要です。パパ頭さんがいくら動いても、それについて妻に心配させてしまっては意味がありません。
このことに気付いたパパ頭さんは、妻に「今日から妻の『したくない』は私の『したい』だ!!」と宣言するのでした。
育児の休憩時間=脳を休ませることだと解説したこの漫画には、「素晴らしくわかりやすいです!」といったコメントが。また、「これぞ、思いやり」といったパパ頭さんの考え方に感嘆するコメントが多数寄せられました。
パパ頭さんは、この他にもTwitterで多数の漫画を公開中です。
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