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シュワルツェネッガー「政府にだまされ心身を破壊された父のようにならないで」 ロシア国民への呼びかけが2000万回再生の反響

父親は旧独軍として対ロシア戦に従軍していました。

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 俳優で元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーが3月17日にInstagramとTwitterに動画を投稿。旧独軍に所属した父親の過去を明かし、ロシア人へ反戦を訴えかけています。ツイートは記事執筆時点までに32万RT、83万件のいいねを獲得。2000万回を超えて再生されています。

 「ロシアの人々が大好きだ。だからこそ真実を伝えなくてはいけない」と10分あまりの動画を投稿した意図を説明したシュワルツェネッガー。旧ソ連出身のウエイトリフティング世界王者ユーリー・ウラソフに憧れた少年時代のエピソードを例に挙げ、終始一貫して“親ロシア”を強調しています。

 一方で、第二次世界大戦中、旧ドイツ軍としてロシアとの戦闘に参加していた自身の父親は、ロシア兵と戦い負傷した経験からウラソフへの憧れに理解を示すことはなかったと回想。 しかしシュワルツェネッガーはむしろ戦時中の父親の行為を「現地の人や街を傷つける悪辣(あくらつ)な行為」と批判し、少年時代から変わらず「ロシアの人々には強さと優しさがある」という信頼があって今回、声を上げるに至ったと話しています。

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シュワルツェネッガー「ロシアの友人たちへ」(画像はアーノルド・シュワルツェネッガー公式Instagramから)

 「あなた方の政府は“ウクライナ政府を非ナチ化する”ことがこの戦争の理由だと聞いているんだろう。だがそれは事実ではない」「ウクライナの元首はユダヤ人。それも兄弟3人をナチスに殺された父親を持つユダヤ人だ」とプロパガンダを批判し、ゼレンスキー大統領の出自に言及。

 「この戦争を始めたのはウクライナではない。国粋主義者でもナチスでもない。クレムリンで権力を握る人たちが始めたものだ。もはやロシア人の戦争ですらない」と力説。ウクライナでは病院が爆撃され、小さな子どもたちが犠牲になっていると明かしました。また、現地の人々だけでなく何千人ものロシア兵が命を落としていると沈痛な面持ちで伝えました。


ロシアを訪れた経験を語っています(画像はアーノルド・シュワルツェネッガー公式Instagramから)

 シュワルツェネッガーは父の経験を引き合いに出し、「政府にだまされ身体も精神もおかしくなり、痛みとともに余生を終えた、父のようになってほしくない」と呼びかけ。プーチン大統領へ向け「あなたが始めてあなたが先導してきた戦争。止められることができるのもあなただ」と訴えながら、反戦デモに加わり逮捕、収監された活動家たちへ惜しみない称賛を送っています。


ウラソフから贈られたというカップ(画像はアーノルド・シュワルツェネッガー公式Instagramから)

 動画にはロシア語の字幕が付けられ、またロシア国内ではInstagramの使用が制限されていることから、シュワルツェネッガーは同じ内容をロシア発のSNS「Telegram」にも投稿しています。コメント欄には「力強い言葉」「よくぞ言ってくれた。私にとってはあなたこそ小さいころからの憧れ」と反響を呼んでいます。

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