ソフトバンクショップで「Apple IDのパスワード提出」を求められた―― Twitterで物議の対応、ソフトバンクに見解聞いた(1/2 ページ)
本来店への提出書類に記入を求められることはありません。
知人がソフトバンクショップでiPhoneを購入した際、Apple IDとパスワードの店舗への提出を求められた――Twitterに投稿された体験談が物議を醸しています。ねとらぼ編集部ではソフトバンクにこうした対応が通常行われるものであるのか取材しました。
この出来事を紹介したのは、Twitterユーザーのとらべと(@travettt)さん。IT関係に疎い知人が店頭でiPhoneを購入しようとしていたため、LINE経由でリアルタイムに助言していたそうです。ところが店側からAppleアカウント用のメールアドレスとパスワードの記入用紙を渡されたのを知り、慌てて止めに入りました。
とらべとさんによると、知人が利用したお店はソフトバンクの直営店ではなく、代理店による経営。友人に対し「ちょっとまって、それ書いちゃダメ。店に出すの? 確認してみて」と指示したところ、店側からは「店に出す書類である」との回答が。すぐさま知人に記入拒否するよう伝えたところ、店からは記入しなくても問題ないと言われ、そのまま無事契約完了したといいます。
とらべとさんが「仮にもソフトバンクの看板背負った店なのにやばいんじゃ。。」と、店側の個人情報の管理方法に疑問を呈したツイートは、これまでに1万6000件以上のリツイートと、5万7000件以上の“いいね”を集めています。
ねとらぼ編集部がソフトバンクに取材したところ、同社はこの件について「把握している」とした上で、今回取り沙汰されたような書類は「お客さまの備忘録用として、記入用紙などをご提供することはありますが、お持ち帰りいただくもので、店舗がお預かりするものではありません」と説明。
店で客のパスワードを預かることはあるのか、との質問に対しては「お客さまのアカウント情報を店舗でお預かりすることはありません。確認の上、投稿にあるような不適切な案内が確認された場合は、すみやかに是正します」と回答しました。
とらべとさんが公開した書類の写真も、よく見ると紙面には「※IDやパスワードを忘れてしまった場合、店頭ではお調べ出来ません」との一文が確認できるため、本来備忘録用であったものを、店員が誤って「店側に提出する書類である」と案内してしまった可能性も考えられます。
いずれにせよ、店側にApple IDのパスワード情報を預けるのはセキュリティ上大いに問題があるため、万が一求められた場合は拒否するのが良いでしょう。
とらべとさんは今回のトラブルについて、「ショップの最前線で応対に当たっているスタッフの方々の苦労は十分察する次第です」と、現場の苦労に理解を示しつつ、「個人情報+ID、パスワードの重要さをきちんと説いた上で、利用者の求めに応じて手続きを行う仕組みが構築されることを願っております」とコメントしています。
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