一度泊まれば一生自慢できるぞ! 旧任天堂本社に泊まれるホテル「丸福樓」がついに開業、一足早く内部をレポート(2/3 ページ)
モダンで豪華な空間を堪能できます。
「ダイヤ」棟は安藤忠雄氏設計の新築
「スペード」棟の隣が、安藤忠雄氏設計による「ダイヤ」棟。こちらは打って変わってコンクリート打ちっ放しの現代的な建物。また、他の3棟にはエレベーターがない(昔の建物なので……)のですが、この「ダイヤ」棟にはエレベーターがあります。
今回の内覧会で見せてもらえたのは、3階にあるレジデンシャルスイート。東側の壁は全面的に窓になっており、鴨川方向が一望できます。また、室内にはミニキッチン、そして安藤忠雄建築の象徴でもあるコンクリート打ちっ放しの柱も完備。床面積が74平方メートルあるとのことで、とにかく広いのが印象的でした。
モダンな住宅の跡がそのまま残る「ハート」棟
「ダイヤ」棟の隣にあるのが、山内家の住宅だった「ハート」棟。こちらはエントランスの脇に昭和6年(1931年)に行われた上棟式の棟札と、改築前に貼られていたウィリアム・モリスのデザインした壁紙の一部が展示されています。しかし、昭和初頭にわざわざそんな壁紙を貼った家を建てていたとは。山内家って本当にモダンな家に住んでたんですね……。
この「ハート」棟にはこのホテル唯一の和室がある、ジャパニーズスイートが用意されています。この部屋は和室と洋室の間に露天風呂(!)も完備。「マジでここに任天堂の創業家が住んでたのね……」という実感を味わいつつ和風の風呂に入るという、絶対に他のホテルでは不可能な体験を味わえます。
「ハート」棟の上階は洋室になっているのですが、これらの部屋も全て山内家の住宅だった部屋を改装したもの。作り付けの暖炉(残念ながら現在は使用不可です)に貼られたカラフルなタイルや、室内に見られる幾何学的な装飾などはすべて建築当時のものだそう。とにかくどの部分もぜいたくかつモダンな作りになっており、これが戦前の個人邸なんだからすっげえよな……とため息をつくくらいしかできません。事務所棟の実用的な雰囲気とは明らかに作りが違うので、ある意味一番ぜいたくな雰囲気が漂っているのはこの棟かも。
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