魔裟斗、天心対武尊戦のフジ放送中止に「『世紀の一戦』に変わりない」　ネット配信移行へ「面白い展開ができる」（1/2 ページ）

　格闘家の魔裟斗さんが6月5日にYouTubeチャンネルを更新。フジテレビが6月19日に開催する立ち格闘技イベント「THE MATCH 2022」の放送を中止する判断を下したことに「面白い展開ができる」と持論を展開しました。

　フジテレビは5月31日、キックボクシングRISE王者の那須川天心選手とK―1王者の武尊選手による“世紀の一戦”「THE MATCH 2022」（東京ドーム）について、地上波での生放送を見送ることを発表。この決定に那須川選手は、「みんなごめん」「お金の為じゃねえんだよ 未来の為にやってんだよ 子供達はどうすんだよ」と悲痛な思いをツイートしていました（関連記事）。

　“試合の放送中止”というニュースは各所に広がり、格闘家の朝倉未来さんは6月1日に自身のYouTubeチェンネルを更新。

　いち視聴者として地上波で放送してほしい気持ちは分かるとする一方、格闘家や興行主の目線で見た場合に無料での地上波放送が日本だけだということ、地上波でなくてもSNSで拡散される時代になったことなどをあげ、「今後の格闘技界を思うとPPV（ペイ・パー・ビュー、希望する人だけが決まった金額を払って1番組を視聴する方法）に移行した方がいいなと思う」と自身の意見を述べています。

　魔裟斗さんも、5日に更新したYouTubeチャンネルで「世間を騒がせてますね」と切り出し、テレビ放送の有無は選手のモチベーションに影響があるかもしれないが、「リングで戦うというのは全く同じことだから」とも指摘。中止がすでに決まってしまった以上、“頭を切り替える”ようにとコメントしました。

　那須川選手の「子供達はどうすんだよ」という発言を、テレビ放送を通じて選手に憧れ、格闘技を目指す子どもが増えてほしいと解釈した魔裟斗さん。選手に憧れる以外に競技を目指す理由として、「やっぱりお金がもうかるとかそういうことじゃないの？」と率直に語り、今回得るだろうファイトマネーを公開するなど他の選択肢も示しています。

　また、「日本にPPVを根付かせるっていう第一歩のきっかけになるよね」とも語り、“世紀の一戦”が地上波のフジテレビではなく「AbemaTV」で配信されることを前向きに捉えている様子。PPVはまだ日本に根付いていないとする一方、今回試合を見るためにお金を払うことで「そんなにハードルが高くないことだって、今回みんなが思うチャンス」だとし、PPVへと移行することでファイトマネーが一気にあがるなど「まだ違う面白い展開ができるんじゃないかなぁ」と前向きな口調で話しています。

　魔裟斗さんは「この一戦は『世紀の一戦』に変わりはないんだし」と、試合の意義はどのような視聴手段であっても異なることはないと断言。「本当に試合に集中して出し切ってほしい」「最高の試合を見せないとね。それが”プロ”だと思いますよ」と試合の立役者である両選手にお願いしていました。