修学旅行生に作品破壊されたアーティストがコメント 「芸術を愛する人々に悪い爪痕を遺さないよう、最善を尽くしたい」(1/2 ページ)
思いやりあふれるコメントに大きな反響が。
新潟県十日町市の美術館に展示された作品2点が、修学旅行中の中学生複数人に破壊された事件で、壊された作品の内の1つ「LOST #6」を手掛けたアーティスト・クワクボリョウタさんが自身のTwitter上でコメントを公開。その思いやりあふれる内容に、投稿から5時間足らずで3万件を超える“いいね”が集まっています。
公開休止中の「LOST #6」は、室内を走行する電車の模型が発する光を利用し、床に置かれた十日町に由来する織物機具の一部や農機具の影を、暗い部屋の壁面に投影するギミックを用いた作品。作品に直接触れないように仕切りも設けられていたということですが、複数の生徒により踏み荒らされ、破壊されてしまっていたことが6日、十日町市と新潟市により明かされました。
「LOST #6」は当初「修復不可能」とも報じられていましたが、声明の中でクワクボさんは、作品が修復可能であることを報告。
クワクボさんは初めに、「このような状況に僕が平気でいられるのは、多くの人が作品を愛してくれていることを知ったからです」と、支援者に謝辞を送った上で、今後の対応については当事者が中学生であることから「これからの発言や対応には注意深くありたいと思っています」と表明。
中学生らが作品を破壊した事実については「一線を越えていたかもしれません」としつつも、「物は物です」とした上で、作品に使われている素材がどれも修理や再生が可能で、作者自身も修復する気力も体力もあることから「物理的な面ではそれほど深刻な状況ではありません」とつづり、「修復を通じて、この事件が彼らや彼らのコミュニティ、そして芸術を愛する人々に悪い爪痕を遺さないよう、最善を尽くしたいと思います。良い夏休みを迎えましょう!」と、前向きな一文で結んでいます。
Twitter上では「数年前に作品を拝見しました。めちゃくちゃ印象に残っていて、すぐに思い出しました」「クワクボさんの声が多くの人に届きますように」「このコメントでちょっとファンになった」と多くの反響が上がり、リプライ欄には壊される前の様子を撮影した動画も寄せられています。
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