中吊り広告で彼女募集 話題のピン芸人・奈良原に発想の源を聞いてみたら芸人の彼女になり損ねた(1/3 ページ)
なりふり構わない彼女募集を続けてきた逸材。
「彼女がほしい」。強すぎる願望をあの手この手で全世界へ発信し続けたら、ネットでバズり、ついにはニュースに取り上げられてしまったピン芸人がいます。それが、人力舎所属の奈良原さん。
マッチングアプリ、合コン、ナンパと恋人を作る手段はいくらだってあるこの世の中で、9月から10月にかけての1カ月間、電車内に「彼女募集」の中吊り広告を掲出するという前代未聞の恋活に挑んだことで、彼女はできないのに芸人としてはすっかり波に乗り時の人となってしまいました。彼女はできないのに。
こんな面白素材逃しちゃおけんと、ねとらぼでは旬の芸人・奈良原さんに取材を申し入れ。取材日直前に公開された某メディアでは担当記者と殴り合い寸前のケンカ別れで終わるというとんでもないオチがついていただけに、めちゃくちゃ身構えていたらとっても礼儀正しくちょっと正直すぎる本音だだ漏れの若手芸人と出会いました。
彼女はできなかったけど友達の親にはバレた 吊り広告で彼女を探した結果
―― 本日は弊社までお越しいただきありがとうございます。
奈良原 こちらこそ、早く来すぎてしまってすみません! (※予定時刻の15分前)
―― 今日はどうなることかと身構えていたのでめちゃくちゃほっとしました。
奈良原 あ、こちら僕の名刺です。
―― これはご丁寧に。さて単刀直入におうかがいしたいのですが、ずばり彼女はできましたか?
奈良原 できませんでした!!
―― 何が敗因か、自己分析はされているのでしょうか?
奈良原 SNSや、ねとらぼさんをはじめネットニュースでもたくさん取り上げていただいて、すごく大きな反響をいただいたんですけど、いかんせん運命の人から連絡が来なかった。正直、まだ届いていないんじゃないかと思っています。(運命の人は)どこかにいると思っています。
―― 彼女はできなかったにしろ、どのような反響があったのでしょうか?
奈良原 ネットだけでなく、テレビに取材していただいたり朝の番組で奈良原特集を組んでいただきました。ローカルなんですけど5分ぐらいガッツリと。身近では4年前にアルバイトが一緒だった女の子に、芸人やっていることがバレました。
―― フラグだ! そこから何か発展したりとか?
奈良原 一切なかったですね。「彼氏いるんで~」「そういうのはちょっと~」と。
あとはなぜか友達の親にめちゃくちゃバレた。Yahoo!ニュースの記事を親が発見してというパターンが複数。そんなのばかりで運命の人からの連絡はなかったです。
―― 「もし彼女ができたらラッキー、できなくても話題になるから芸人としてはどう転んでもおいしい」と見る人もいたようですが、この流れで売れそうな予感はありますか?
奈良原 売れる、売れないじゃないんです。本気で他では出会えなくて、だから今がある。限界があるじゃないですか。普通の彼女探しじゃ極端な話、大女優とは付き合えない。でもこうして話題になれば、合コンやマッチングアプリでは見つからないすてきな女性と出会えるんじゃないか。そう思って大々的にやっているので売名扱いされるのは本当に心外。すごく強い思いでやっています。必死なんですよ!
―― 思った以上にガチだった。反響の大きさからTwitterでは「ボロクソに叩かれてるんですけど、彼女募集しただけなのにこんな仕打ちあります????」と愚痴も投稿されています。しんどい思いもされたのでしょうか?
奈良原 しんどかったコメントは……特にないですね。悔しさはあります。でも僕の悪口を書く人って、多分みんな彼女がいると思うんですよ。
―― はい?
奈良原 みんな彼女がいる、そんな気がする。彼女か奥さんか、彼氏か旦那さんか。いない人からはどう思われても構わない。例えば今回電車広告で彼女を募集して「そんなのできるわけない」「ふざけている」と。でも皆さんやってないじゃないですか。誰もやったことがないことを批判するのはよくないと思うんです。
たびたび主張していますが、山中伸弥教授もこういう感情だったのかなと。青色発光ダイオードを開発した中村修二教授も、遠い昔のガリレオ・ガリレイだって、ライト兄弟だって、僕と同じ気持ちだったんじゃないか。
―― もしかしたら、何十年か後には電車内で彼女募集がスタンダードになるかもしれない?
奈良原 僕が巨万の富を得ている可能性だってあるじゃないですか。
―― 「それでも地球は回っている」を聞いた当時の人はこんな気持ちだったのでしょうかね。
奈良原 何を言われようと、取り上げていただいてることは本当にうれしい。それで奈良原と付き合いたいと思ってくれる女性が1人でも増えると思えばうれしい限りですね。
関連記事
お笑い芸人・奈良原、電車の中吊り広告で「彼女募集」した結果が悲しすぎる 「こんな仕打ちあります????」
チャレンジ精神。「オンラインでの出会いはもはや当たり前」 “アラジン”ナオミ・スコット&池松壮亮が国際カップルを演じる「モダンラブ・東京」インタビュー
コロナ禍で撮影できた“喜び”が重なるストーリー。「特捜戦隊デカレンジャー」伊藤陽佑、一般女性とゴールイン “マッチングアプリ”きっかけに驚きの声「なんですかその世界線」
タレントや俳優が普通にいるアプリすごい……。新山千春、20代男性との真剣交際を認める 「恋するまで時間がかかりました」とシングルマザーの本音も
お相手男性が撮影してくれた親子ショットを公開。中川翔子、“婚活アプリ”に初挑戦も安定のネガティブ連発 「男と行きたくない!」「本当に世の中を信用してない」
“これぞしょこたん”なリアクション。生産性がない――否めない部分はあるけど、わざわざいう必要ある? オネエYouTuberが感じるLGBTQ+の現在地
差別発言をキーに展開する映画「シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち」鑑賞後の座談会。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.