榎木淳弥、秘めた“最強能力”を初告白も「微妙な空気になりそう」　2023年キックオフ作「冰剣の魔術師が世界を統べる」インタビュー（2/2 ページ）

「無限に米が炊かれている」　学生時代に経験した“事件”

――　榎木さんの学生時代のお話を聞かせてください。以前のインタビューでは、剣道部に所属していて警察官も将来の選択肢として視野に入れていたとお話されていたのですが、榎木さんの学生時代にレイのように印象深い事件はありましたか？

榎木　剣道部時代の合宿です。民宿みたいなところに泊まって、みんなでご飯を囲んで食べるんですが、いっぱい食べないと先生に怒られちゃう。炊飯器にお米は一粒も残せない。「食べ尽くせ」と言いつけられていました。

　みんな一生懸命食べていたんですけど、民宿のおかみさんが気を利かせて「足りないんだな」と思っちゃったらしく、食べても食べてもご飯をどんどん追加で入れるものだから、とうとう限界が来て……。こっそり先輩がおかみさんに「すいません、僕たち食べたいんじゃなくて、なくなるまで食べさせられているんです！」と打ち明けてようやく適量になりました。

――　男子学生なら、モリモリ食べる年頃みたいなイメージありますからね。

榎木　食べても食べても全然なくならなかったんです。無限に米が炊かれているみたいな。2日目に先輩が頼んでからようやく食べきれました。

――　1日は乗り切ったんですね。当時の自分に声をかけるとしたら、何を伝えましょうか？

榎木　「無意味だからやめておけ」と伝えたいです。

――　容赦ない。同じく学生時代の思い出として、番組後半の舞台となる文化祭にちなみ、榎木さんが印象に残っている文化祭エピソードをお聞きしたいです。

榎木　大学時代かな。もう20歳を超えていたんですが、僕の母校の文化祭は出席を取る仕組みだったんです。もう時効ということで打ち明けると、出席だけ取ってあとは抜け出して普通に友達と遊びに行ってしまいました。

――　クールなところはもしかしたら今回の役柄と似ているような気がします。

榎木　今の話にクールなところありました？　僕の場合は不真面目なだけかも。

榎木淳弥、隠された最強能力を初告白　「ネギもいけます」

――　共演者について聞かせてください。ヒロインを演じているアメリア役の佐伯伊織さんと、エリサ役の春村奈々さんは、お二人ともまだ新人ですが共演した感想はどうでしたか？

榎木　佐伯さんは性格が落ち着いていて、「新人です！」という固さがなくコミュニケーションも積極的にとってくれる方。自分が若いときはあんなに堂々としていなかったのですごいと思いました。

　春村さんは結構緊張しちゃうタイプなのかな。でも悪いことではなく、エリサというおとなしいキャラ作りにうまくリンクしていた感じです。ご本人のフレッシュで初々しい部分が魅力となっていたと思います。

――　榎木さんは声優としてのキャリアも10年を越え、中堅といって差支えない立ち位置になってきたと思います。特に今回は新人を率いる座長ということで、意識することはありましたか？

榎木　僕はあまり上下関係に厳しいタイプではなく、特に引っ張っていこうと気負うこともないですし、後輩からタメ口で話されても気にしない。僕自身、先輩に物おじすることもありません。自分が中堅だとか、相手が新人だとかはどうでもよくて、同じ人間ですし、たかが数年早く生まれてきただけと捉えています。

――　最後のパートです。レイの設定にちなんで、榎木さんが隠している“最強”の能力を教えてください。

榎木　すごく難しい質問ですね。小さいことでも大丈夫ですか？　昔、すし屋でバイトをしていたとき、ずーっとサラダ巻きなどに使う玉ねぎを切っていたので、玉ねぎの早切りが得意です。めちゃくちゃ薄く、なおかつ早く切れます。ネギもいけます。

――　それは確かに初耳です。普段お料理するときも、そのスキルを活用しているのでしょうか？

榎木　そうですね。でも早く切る必要が全くないので、最近は安全性を高めて切っていますけど。

――　ファンの方の前で披露する機会があれば、皆さん驚かれるかもしれませんね。

榎木　機会があればやってみたい。けど盛り上がりますかね？　微妙な空気になりそうです。

――　「冰剣の魔術師が世界を統べる」は2023年一発目の主演作ということで、新しい年の抱負をぜひお聞きかせください。

榎木　2年前に人間ドックへ行ったとき「30歳を過ぎたら2年に1回くらい受けた方がいいですよ」と注意されたのでそろそろ受けないと。だから2023年はちゃんと人間ドックへ行って胃カメラを飲むことを目標に頑張っていきたいと思います。

――　これは抱負なのでしょうか？

榎木　大切なことなので。毎年行ってもいいくらいなのに腰が重くなかなか行けないので、今年こそはと気を引き締めています。

(C)御子柴奈々・講談社/「冰剣の魔術師が世界を統べる」 製作委員会