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貯金に取り憑かれていた女性が、お金の使い方を見つめ直し…… 自分のためにお金を使えるようになるまでの漫画に共感(1/2 ページ)

自分の望みを叶えてあげることも大切。

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 貯金に励んでいた女性が、さまざまな価値観に触れてお金の使い方を見つめ直していく過程を描いた漫画がTwitterに投稿され、多くの共感の声が寄せられました。投稿には、記事制作時点で2600件を超える“いいね”が集まっています。

 作者は、2歳の男の子を育てながら会社員・漫画家・ファイナンシャルプランナーとして活動する小日向えぴこ(@epico428)さん。今回の漫画は、えぴこさんがお金の使い方についてあらためて考えた際のエピソードをまとめたものです。


貯金に励むうち、お金を使うと自分が削られていくような感覚になった

 えぴこさんが貯金に励むようになったきっかけは、5年前、会社での職種が営業から内勤に変わり、給料が下がったことでした。当時、一人暮らしを始めたばかりだったえぴこさんは、「ヤバい、貯金しなきゃ」と思い立ち、できるだけ節約して貯金をすることにしました。

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 幸か不幸か、このときえぴこさんの貯金の才能が開花します。「自分で立てた目標なんだから達成しなきゃ」。その気持ちから、毎月一喜一憂しながら貯金に励むえぴこさん。そのうちえぴこさんは、お金を使うたびに罪悪感から「自分が削られていくような感覚」を覚えるようになります。

 交際費も最低限にせざるを得なくなり、ランチの誘いを断ったり、プレゼントの予算を減らしたりする日々。結婚して副業を始めて、家計が楽になってもその心は変わらず、「マイホームも子どもの学費もけっこうかかるだろうし、出来るだけ貯めておきたい……」と未来のことを考え、楽をするどころか余計に働くようになったといいます。

 SNSで豪華な旅行や食事を楽しむ友人を見ると、羨ましい気持ちが湧いてきます。しかし、えぴこさんは子どもがいる自分と未婚の友人を比べるのはおかしい、と自分に言い聞かせて節約に励むのです。


貯めても貯めても、ずっと不安で満たされないのはなんでだろう

 努力の甲斐あってお金は順調に貯まっていますが、えぴこさんはふと自分に問いかけます。「貯めても貯めても、ずっと不安で満たされないのはなんでなんだろう」。

 そんなとき、えぴこさんは動画サイトである女性が自分の暮らし方を紹介している動画を目にします。ただおしゃれなだけでなく、自分を大切にし、自分の「好き」を知った上でていねいな暮らしをする女性。貯金のために好きなものを我慢しているえぴこさんにとって、女性の生き方はとてもまぶしく見えました。

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友人にもらったハンドソープが考えるヒントに

 後日、友人のSちゃんがえぴこさんにハンドソープをプレゼントしてくれました。それは、あの動画サイトで見た女性も使っているもので、とても高価な品。いざハンドソープを使ってみると、えぴこさんはその香りの良さや使い心地の良さに驚きます。それだけでなく、使うたびに気分が上がり、プレゼントしてくれた友人のことを思い出して心が明るくなるのです。

 自分が妥協せず選んだ「好きなもの」を使って毎日を気持ちよく過ごすこと。人に良いものを惜しみなく贈ること。「もしかしてみんな…そういうところにお金を使ってるのかも」。えぴこさんは、友人からのプレゼントをきっかけに、これからのお金の使い方の道しるべを得たのです。


有料カウンセリングが考え方を見直すきっかけに

 またある日、えぴこさんは臨床心理士の友人・Yちゃんがカウンセリングのモニターを募集していることを知りました。お金の使い方について悩んでいたえぴこさんは、話をしてみたいと思うものの、カウンセリングという形のないものへお金を払うことに抵抗を感じ、悩みます。それでも、思い切って申し込みをすることにしたのです。

 カウンセリング当日、Yちゃんはえぴこさんの悩みをやさしく受け止めてくれました。そして、「羨ましいって気持ちは『自分もそうなりたい』って願望があるから出てくるものだと思うの。でもそういうのは全然悪いことじゃないよ! まずはその願望が自分にあることを認めてあげて」「ガマンとか倹約とか得意かもしれないけど、自分の小さな望みを叶えてあげることも大切だと思う。もっと『自分の満足感』を求めることに注意を向けてみるといいかも!」とアドバイスをくれたのです。

 自分の悩みに対し、的確な言葉をもらえたえぴこさんは、プロにお金を払って話を聞いてもらうことの素晴らしさを実感しするのでした。

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今を楽しく生きるためにお金を使うことも大切

 その後、えぴこさんはYちゃんのアドバイスをもとに、ずっと気になっていたオーダーメイドのノートを作ることにしました。豊富なパーツの中からえぴこさんがこだわり抜いて作ったノートは、4220円とノートの中でも高級な値段。アドバイスを受けて動いてはみたもの、えぴこさんはたった1冊のノートに高い金額を払うことに思わずとまどってしまいます。しかし、Yちゃんの「自分の小さな望みを叶えてあげて」という言葉を思い出し、思い切って購入しました。

 1冊4000円以上のノートは、少し前の自分に見られたら絶対に怒られるような買い物です。それでもえぴこさんはこう思うのです。「過去の私が間違ってたとも思わない。今の生活があるのは過去の私のおかげだから」「過去の私の分までちゃんと使おう。今を楽しく生きるために」と。こうしてえぴこさんは、「次は何をしようかなぁ!」と自分のためにお金を使うことを、前向きな気持ちで捉えられるようになったのでした。

 この漫画には、「完全に私です」「まさに昔の自分が主人公そのものでした!」「共感したり、見直したり、色々考えるきっかけになった!」「全てをそろえるのは難しいけれど、好きな物をそろえるとそれだけで毎日楽しくなりますよね」など、多数の共感の声が寄せられています。

 将来のために貯金を頑張る自分も好きだけど、自分の小さな望みを叶えるためにお金を使うことも大事。そんな風にお金の使い方を見つめ直したえぴこさんに、多くの人が共感した漫画でした。

 小日向えぴこさんはこの他にも、Twitterアカウント(@epico428)やnoteで、育児漫画や家計、暮らしについて発信しています。

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