ニュース

【プレイレポ】最新作『ストリートファイター6』を遊んだら、面白いしリュウがかわいいし「格ゲーで強くなるって何なんだろう」って身悶えました(2/2 ページ)

「ワールドツアー」モード、クリアしたぜェッ!!!

advertisement
前のページへ |       

みんなと熱血青春日記できるのでうれしい

 そしてこのモードで白眉なのが「プレイアブルキャラを師匠にできる」こと。師匠に教わることで使える技が増えていくって仕組みなのね。


仲良くなると必殺技を覚えられる。通常技も師匠のスタイルから選べるので、自分なりのビルドを楽しむことができる

 で、仲良くなればなるほど技も教えてくれたり、戦闘中、援護に来てくれるようになったりする。さらにスマホでチャットまでできる!!!


仲良くなれば戦闘中にジュリちゃんが助けに来てくれるしモモンガみたいなメッセージを送ってくる

 コレが最初に言った、リュウがかわいすぎる問題につながるんですね。

advertisement

 いや、まじでリュウのこと、ずっと知ってたけど今更お前のことかわいいと思うなんてびびっとるよ。


ほぼ実話。ゲームを遊んで確かめてみろ!

 キャミィとかもかなりおすすめで、すぐ返事しないと怒ったりするの「あ、あざとい……!!!」ってなる。すごすぎる。


おい!!! かわいすぎる

 絆レベルを上げると美麗な一枚絵まで表示されるのでサービスが過ぎてビビる。

 っていうかさ……この……「一人用の楽しいモード」「ゲームを通してチュートリアル」「プレイアブルキャラと仲良くなれる」ってさ……完全に『私立ジャスティス学園』※じゃん!!! 「熱血青春日記」! なあ「熱血青春日記」だろお前!!

※私立ジャスティス学園:1997年に稼働開始したカプコンの格闘ゲーム。家庭用移植版では学園生活を送りながら格ゲーをしながら生徒と親交を深められる恋愛シミュレーションのようなモードがあり、めちゃめちゃ面白くて評判となった。ストリートファイターと世界観を同じくしている

 そうか! 『ストリートファイターV』にあきらが参戦していたのはこの伏線だったんですねっ!!!

advertisement

 とにかくこのワールドツアー、昔からのキャラは新たな一面をたっぷり見せてくれるし、格ゲーの新規シリーズで完全新規のキャラが出てきたときに「誰こいつ?」ってなりがちなのも解決してくれるしスゲーっいいモードだと思うぜ!

 あと『ファイナルファイト2』のカルロス宮本とか初代『ストリートファイター』の烈とかにまで掘り下げがあるのは狂ってると思います。いい意味で。

後半ちょっとキツくね?

 とはいえこのモード、序盤はともかく中盤以降からだんだん難しみが増してくる。敵が硬いし痛いんだよな。

 CPUの頭はかなり良く、「こいつは強者です」という敵は対空やドライブインパクトへのカウンターがめちゃめちゃ的確だったり、ガードが硬くて単調な攻めでは倒せないようになっていたりして、決して「難易度を敵のステータスだけで高めている」タイプのゲームではない。

 問題は後半あたりから「頭もいいし、ステータスもめっちゃ高い」になってくること。

advertisement

大パン当てても全然減らねえ! アイテム使えばマシになるんだけど全体的に戦闘が長くなっていきがちで、2本先取の試合形式のバトルとかは面倒に感じる

 だから、最後のほうは回復アイテムやバフアイテムを戦闘中がぶ飲みしながら戦うことになりがち。私はなんとか「稼ぎ」行動はやらずにクリアできたけど、人によっては結構金策に走らないといけないかもしれない。

 また、敵が硬いことで戦闘も通常の対戦に比べて長期化しがちで、正直なところお世辞にもテンポがいいとはいえない。

 序盤はいい意味でRPG的な「レベルを上げて装備を整えてアイテムを使えば勝てる」って建て付けなんだけど、終盤はちょっとそれが崩れてるかなーという印象があった。この辺はもうちょいサクサク進めるようにしてくれても良かったんじゃないかなーと思ったよ。

 っていうか「格ゲーをやらない人に遊んでほしいぜ!」っていうのが目的のモードなんだから、今からでもアプデで簡単にしませんか? 敵のステータス下げるだけでいいからさ!


ひたすら回復エナドリを飲みパワーバフあめを噛み砕きながら敵を殴ってます

届いたぜ、お前の拳

 そんなこんなで「大好きだしすごいモードだぜ! でももうちょっと何とかしてほしいところもたくさんあるぜ!」という気持ちを抱えているワールドツアー。

advertisement

 遊んでるあいだは「楽しいけど惜しいな~」と思ってたんだけど……エンディングまで遊んで「変だけど……大好きかも!!!」になってしまった。

 その話をしたいのでここから先は微ネタバレということでお願いします。明確なことは書かないけどニュアンスは書くみたいな感じなので「雰囲気すらもネタバレは吸いたくないぜ!」という人は読むのここまでにしておいてください。


なんだろうね

 本作は終盤~エンディングがなかなか衝撃的な……「えっ!? こんな終わり方すんの!?」な展開となっている。

 正直、もっとお気楽な展開になると思ってたのでめちゃめちゃびっくりしたし、言葉を選ばずに言えば「変すぎる……ひねくれすぎてないか!?」と思った。受け取り方次第では「こんなことに何の意味があるの?」と言われたような……突き放すような内容だったからだ。

 「強くなるってなんだろう」という問いかけから始まるワールドツアー。

advertisement

 この言葉はおそらく『ストリートファイターII』のころに生まれた伝説的なキャッチコピー「俺より強い奴に会いにいく」や、それを引き継いだ『ストリートファイターIV』のキャッチコピー「俺より強いやつは出てきたか」を意識したものだと思うんだけど……。

 ワールドツアーをクリアした今、改めてこの言葉を見ると確かに……と思わずにはいられない。強くなるって、なんだろう。強くなって、何の意味があるのだろう。試合に勝って、それで……?

 それはストリートファイター世界のファイター全てが抱えている悩みだ。彼らはみんな強くなりたい。なぜ? 強くなりたいのは確かなんだが、それで、強くなってどうする?

 やればやるほど、私も自問自答してしまった。単にこの言葉をゲーム内の、あの世界での言葉として受け取ってもいいだろう。

 でもこの『ストリートファイター』シリーズは対戦格闘ゲームなんだ。相手と、戦って、勝つ。究極的にはそれが目的のゲームなんだ。それが「クリアすれば終わりのゲーム」とは異なる点であり、アイデンティティーだ。だから勝つために強くなる。

 でも、強くなったから……ゲームがうまくなったから、それでなんなんだ? ワールドツアーはそのことをわれわれに突きつけてきている気がする。考えすぎだろうか?

 難しいコマンドの技を、難易度の高いコンボを出せるようになり、読み合いに勝てるようになる。中段で立てるし投げ外しをすることができるようになる。そして試合に勝てるようになる。ランクが上がる。でも……それって、なんなんだ? 強くなるって、なんだろう。

 そしてその問いかけはプレイヤーだけでなく制作側も抱えているんじゃないか。

 「対戦格闘ゲームを作る」というのはどういうことなんだ。

 対戦格闘ゲームは常にジレンマを抱えている。初心者が新しく始めづらい、経験者に有利すぎるというジレンマを。そして当然、経験者を切り捨てるわけにもいかない。彼らはずっと格闘ゲームを愛してくれているし、それこそプロゲーマーともなればゲームのシーンそのものを盛り上げてくれもするからだ。

 でも両者に絶対にフェアなゲームを作るのは難しい。

 というか、対戦格闘ゲームと言いながら、対戦なんかしたくないという人も大勢いる。対戦格闘ゲームというジャンルはキャラクターを自由自在に動かす面白さという点も大きいからだ。別に誰もがみんな勝負をしたいわけじゃないんだ。

 じゃあストリートファイターたちは、プレイヤーは、メーカーは、どうすればいいのか? 強くなんかならなければよかったのか? ワールドツアーでやってきたことは全部無駄だったのか? ゲームがうまくなったことは? 対戦格闘ゲームというジャンルを作り出したことは?

 無駄じゃないことは確かだ。得るものはたくさんあった。だが……「それで?」

 結局、「強くなる」ということに明確な答えはない。迷い続けながらやっていくしかない。そういうことなんだろう。

 そうした模索の答えとして「ワールドツアー」や「モダン操作」が生まれた……。そんなメッセージをワールドツアーのストーリーから考えるのはさすがに思い込みが強すぎるだろうか。

 でもなんか、そう思わずにはいられない、悩みの発露みたいなものをものすごく私は感じてしまって、そうするとワールドツアーのある意味いびつとも言える作りについても愛おしさを感じてしまった。

 変なゲームであることは間違いない。でも……これはカプコン製作陣がこれまで感じてきたジレンマに対しての現時点の回答であることもまた間違いない。

 なんかそういう強いメッセージ性みたいなものをガード崩されて最大たたき込まれたみたいな感じで受け取ってしまい、私はフラフラになりました。

オープニングがまたこたえる。カッコいいし

ストリートファイター6やりましょう

 でもだからこそ! ワールドツアーの難易度はやっぱり下げてほしいぜ!

 もっとサクサク進んでもそのメッセージ性って伝わると思うヨォー! 頼むカプコン今後のアプデでなんとかしませんか? 難易度が高いっていうよりやっぱり一戦が長く感じがち……という感じがするんだけども……それとも私のビルドが悪いのか? 分からん。


ワールドツアーを遊んだら次はバトルハブで答えを探しに行こうぜ! みたいな流れになってるのもすごくいい構成だと思います

 と、まあいろいろと語ってきたけどもとにかく『ストリートファイター6』、おすすめです。

 格ゲー新作は出来たてが一番楽しいもんなのでみんなも今から買って遊んでみようぜ! そして強さへの答えを探す旅に出て……カプコンのその思いを確かめてみろ!

 マシーナリーとも子でした。そんじゃ。


知ったようなことを散々書いてきましたが格ゲーは下手の横好きです。対戦よろしくお願いします
前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  2. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. スーパーで売っていた半額のひん死カニを水槽に入れて半年後…… 愛情を感じる結末に「不覚にも泣いてしまいました」
  4. 「大企業の本気を見た」 明治のアイスにSNSで“改善点”指摘→8カ月後まさかの展開に “神対応”の理由を聞いた
  5. 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  6. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  7. 松田翔太、憧れ続けた“希少な英国製スポーツカー”をついに入手「14歳の僕に見せてあげたい」 過去にはフェラーリやマクラーレンも
  8. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  9. 「行きたすぎる」 入場無料の博物館、“宝石展を超えた宝石展”だと40万表示の反響 「寝れなくなっちゃった」【英】
  10. ユザワヤが教える“引っ張るだけで簡単に畳めるエコバッグ”の作り方が100万再生 便利でかわいいアイテム完成に「何枚あってもいい」「最高です」