「自転車のベル」の正しい使い方、法律の専門家に聞いてみた 歩行者が道を塞いでいるときの対処法は?(1/3 ページ)
白石綜合法律事務所の宮崎弁護士に聞きました
前方を歩いていた歩行者に対して、自転車を運転していた人物がベルを鳴らしたことでトラブルに発展したというニュースが、ネットや報道で話題になっていました。このようなケースに遭遇したとき、どうするべきなのか……? 法律の専門家に「自転車のベルの正しい使い方」を聞きました。
話題になっていたトラブルは、狭い通路を通ろうとした自転車の運転手が、前方を歩いていた人物に対して「通ります」という意思表示としてベルを鳴らしたところ、歩行者が激怒してトラブルに発展したと伝えられています。
狭い道で進路上に歩行者がいるという状況は、自転車を運転していると良くあるケースだと思いますが、こういったシチュエーションではどうすべきなのでしょうか。白石綜合法律事務所(東京都港区)の弁護士・宮崎大輔さんに聞きました。
ーーそもそも自転車のベルって法律上はどういう扱いなのか?
宮崎弁護士:自転車を含む車両の警音器については、道路交通法第54条第2項で「車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない」と定められています。
それを踏まえて「警音器を鳴らさなければならない場合」については、道路交通法第54条1項を参照して「左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき」「山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき」と定められています。
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