岩塩3トンの価格が「2円」！？　救急車、人気ゲーム機……　官公庁オークションに売られているとんでもない品々をご覧ください（1/2 ページ）

　税金滞納者の差し押さえ財産や自治体所有の財産などが出品されている官公庁オークションの出品物が、SNS上で話題を呼んでいます。

　官公庁オークションは自治体や警察、消防などの行政機関が出品者となるオークション。税金滞納者の差し押さえ財産を落札できる「インターネット公売」と行政機関の所有物を落札できる「公有財産売却」の2つがあります。オークションはサイトの会員登録をすれば誰でも入札可能です。

　官公庁オークションでは、なかなか市場に出回らないようなレア商品や、珍しい物品が出品されることで知られています。7月半ば、SNS上で話題を呼んだのは、愛知県東浦町が公有財産売却で出品した「アメリカ産岩塩（約3トン及び展示台）」でした。

　同町の郷土資料館の常設展示品として1999年から2019年まで展示されていたもので、予定価格はなんと2円。Twitterユーザーの間では「3トン…え？」「えぐｗ」「一生塩に困らない」「どうやって使うん？食べるん？」と驚きの声が広がりました。ただし、落札した際は同町の文化センターまで取りに行く必要があります。同町は同じく展示物だった「ドイツ産岩塩（約2.5トン）及び展示台」も予定価格2円で出品しています。

　ユニークな公有財産売却アイテムは他にもあります。例えば、徳島市が出品している移動式のバスケットゴールは、7月まで徳島市立体育館で使用されていたもの。重さは約1830キロで、予定価格は5万円です。京都府宮津町の宮津与謝消防組合が出品しているのは、2009年式の「トヨタ　ハイメディック救急車（4WD）」。2月まで使用していた車両で、予定価格20万円で出品されています。

　一方で、税金滞納者の差し押さえ物品が売られているインターネット公売では、人気の高いアイテムやレアなコレクターズアイテムなどが出品されています。石川県白山市は家庭用ゲーム機「PS5」を見積価格3万4900円で出品。静岡県富士市は「Nintendo Switch Lite」とゲームソフト「スプラトゥーン3」のセットを見積価格1万3000円で出品しています。

　千葉県いすみ市はマリブ製のサーフボードを見積価格19万6000円で出品し、商品タイトルでは「鑑定価格40万円！？」「アンティーク品」と、その価値について触れています。北海道上川町は幅1.5メートルの「熊の木彫り（特大）」を見積価格60万円で出品。愛知県は1977年式の外国車「ロータス　エスプリ」を見積価格68万7300円で出品しています。

　そして、7月24日現在、出品されている中で最も高額なものが、三重県がインターネット公売で出品している四日市市内の宅地です。広さは約1400坪で、見積価格は1億2781万3000円となっています。

　多種多様な物品が出品されている、奥深い官公庁オークションの世界。ふとしたときに、のぞいてみるのも面白いかもしれません。