「破産手続きを開始しました」 企業サイトの改ざん被害、全国で相次ぐ 「餃子の王将」運営会社も(1/2 ページ)
全国で被害相次ぐ。
企業の公式サイトなどが何者かによって改ざんされ、「破産手続きを開始しました」などと虚偽の内容が表示される被害が全国で相次いでいます。
鹿児島県で中華料理チェーン「餃子の王将」を展開する鹿児島王将(鹿児島市)は9月1日に発表した文書で「2023年8月31日21時頃より、第三者からの不正アクセスにより当社ホームページが改ざんされていることが判明致しました」と伝えました。改ざん内容は「2023年8月31日付で破産手続きを開始いたしました」と書かれたというもので、同社は「まったくの事実無根」と説明。既に警察に被害届を提出したとしました。
8月末~9月初めにかけて、同様の被害が全国で立て続けに発生しています。映像教材などを手掛ける新宿スタジオ(東京都新宿区)は4日、「9月3日(日)未明より、弊社を騙った迷惑メール及び弊社ホームページの乗っ取り改ざん」が発生しているとし、「ホームページにあります、弊社の破産についてのお知らせは事実無根の悪質なデマ情報であり、そういった事実はありません」と説明しました。
東京都中野区の精肉店・ミートプラザニシジマも、第三者からの不正アクセスにより公式サイトに「2023年9月1日付で破産手続きを開始いたしました」という情報が記載されたとし、X(Twitter)で「まったくの事実無根でございます」と否定しました。
神奈川県葉山町の多目的施設「湘南国際村センター」は1日、「本日、実在する弁護士および弁護士事務所の名前で、湘南国際村協会のお客様や関係者あてに、当協会が8月31日付で破産手続きを開始した、との事実無根のメールが配信されました」と報告。「これらのメールは弊社社員になりすまして送信された悪質なメールで、弊社及び弊社代理人が送付したメールではございません」としました。また、同公式サイトでも同様の改ざん被害が確認されています。
改ざんされたページには、実在する弁護士の名前が代理人として記載されているケースがありました。これを受け同弁護士は自身のXで「インターネット上である企業のホームページが乗っ取られ、そのホームページにおいて、私が当該企業の破産手続きの申立代理人となっていると虚偽の情報を掲載する犯罪行為が頻発しております。私において、そのような業務を受任したという事実はございません」と関係を否定しています。
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