キラキラどころじゃない珍ネームが原作とオリジナル映画をつないだ 「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」ポール・キング監督、来日インタビュー(2/2 ページ)
撮影には本当に食べられるチョコレートが使用されています。
ティモシーの脇を固めるのは、ヒュー・グラント、オリビア・コールマンといったイギリスを代表するベテラン俳優たちです。両者とも一癖も二癖もある役を演じていて、ヒューはオレンジ色の肌をしたチョコレートに並々ならぬ執着を見せる小さな紳士・ウンパルンパ役。オスカー俳優のオリビアは、いじわるでがめつい宿屋の主人ミセス・スクラビットを演じています。
―― ヒュー・グラントはいかがでしたか? ベテランの人気俳優が顔をオレンジに塗って歌い踊る姿は衝撃的でした。
キング監督 ウンパルンパのシーンは、まず素のヒューの演技を撮影する方式で進めました。時にはティモシーも一緒だったり、あとで合成したり。彼がオレンジのメイクをして、ということはなくてヒューの演技を基にしてCGでウンパルンパを作り上げていったんです。
アニメチームは最高の仕事をしてくれました。心苦しく思うのは、彼らの仕事が優れていればいるほど、観客にはアニメチームの仕事ぶりが伝わらないことです。
―― 見事なできあがりでした。ヒュー自身も満足だったのでは?
キング監督 ヒューが? どうかなぁ。喜んでくれているといいのだけれど、最近連絡がないので聞いておいてください(笑)。
―― ちなみに監督お気に入りのキャラクターは誰でしょうか?
キング監督 私の? それはもちろん、ウンパルンパです。最高でしょう? とてもいじわるでわがままなんです(笑)。
作品を支えた天才ショコラティエの存在 「撮影に使ったチョコレートは全て実際に食べられるもの」
―― 最後にもう1人の主役“チョコレート”について教えてください。作品のために作ったチョコのうち、印象深いものはありますか?
キング監督 撮影に使ったチョコレートは全て実際に食べられるもので、可能な限り私もつまみました。どれもおいしかったけれど特に気に入って覚えているのは、雲の形をしたチョコ。中にはマンゴーとパッションフルーツが入っていて、作り手は天才かと思いましたよ。
チョコレートはガブリエラ・クニョというショコラティエの手によるもの。どれも最高級の品々で、とても多くの時間をかけて作ったものなんです。
ただ撮影の合間に、「このシーンにはチョコレートのカップが2つほしいな。ジーン・ワイルダー版にあったような」と思い付いてガブリエラに相談したことがありました。「撮影までどれくらい?」「うーん、1時間くらいかな」という会話の後、彼女はさっと消えて1時間後にはチョコレートのカップが2つできていました。それもただのカップではなく、とても細かい細工のされたものが! 「きみはなんてすばらしいんだ!」とたたえましたよ。
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』
監督・脚本:ポール・キング(『パディントン』(16)『パディントン2』(18))
製作:デイビッド・ヘイマン(「ハリー・ポッター」シリーズ)/
原案:ロアルド・ダール
出演:ティモシー・シャラメ/ヒュー・グラント/オリビア・コールマン、サリー・ホーキンス/ローワン・アトキンソン(「ミスター・ビーン」シリーズ)
◆配給:ワーナー・ブラザース映画
◆公式サイト:wonka-chocolate.jp
◆公式X:@WonkaMovie_jp
◆公式Instagram:@wonkamovie_jp
(C) 2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
関連記事
“新世代のジョニデ”ティモシー・シャラメ、英VOGUE創刊106年で男性初の表紙に だいたん背中見せ衣装も話題
息ができなくなっちゃう人続出。シザーハンズに息子がいた! 2世登場のエモすぎるCMに「時間が一気に引き戻された」「2時間の映画を作ってくれ」
キャストの複雑な関係にツッコミも。ロアルド・ダールの作品に削除&修正、カミラ王妃も批判で出版社「原文も出版」 「チャーリーとチョコレート工場」仏翻訳版は“現代風”の編集を拒絶
「太った→巨大な」などに修正されていました。1年ぶり「Met Gala」共同ホストに大坂なおみ、ビリー・アイリッシュ、ティモシー・シャラメ、アマンダ・ゴーマン新世代スター4人に決定
大好きなリアーナに「会えたら気絶してしまう」と1ファンのような大阪なおみ。“ハリウッドの王子様”、イスラエルとハマスの紛争を“コント”化して大炎上 「面白いと思った?」「ウクライナとの違いに驚き」
自殺を冗談にしているとの批判も。ウンパ・ルンパ役に身長180センチのヒュー・グラントを起用 小人症の俳優が批判「締め出されていると感じる」
仕事を選べない立場にも言及。「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」12月15日に日米同時公開 やっぱりいたぞウンパルンパ
ティモシー・シャラメが若き日のジョニー・デップに見えてきた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.