「お菓子の家キット」で高層ビルを建造 建築基準法や免震まで配慮したお菓子作りが冗談のようでためになる(1/3 ページ)
お菓子作りで学べる建築基準法。
市販の「お菓子の家キット」を大量に使って高層ビルを建てる動画が、笑えるうえに勉強になると評判です。
動画が投稿されたYouTubeチャンネル「ラムダ技術部」のラムダさんが施工に挑んだのは、「お菓子の家を巨大化する前例はたくさんあるのに、ビル状の高層建築に挑んだ例がない」との気付きから。その疑問に対し、「建築基準法に抵触する恐れがあるからでは?」との仮説を立てて、まず法律の勉強から始めました。たぶんそうじゃないけど、面白いからそれでいい。
その結果、ラムダさんは「用途地域によって10メートル以上の建築はできない」「近隣の建物に影を落とし続けるような建築物を作ってはならない」といった規制がネックと気付き、解決に同法第60条を利用。お菓子のビルを建てる場所を「都市再生特別地区」と設定し、各種の制限を無効化します。
法的なハードルをクリアしたところで工事は始まりますが、ここで新たな問題が発生。キットのクッキーをアイシングで接着し、上へ建て増しするだけでは強度が足りず、自重で崩壊してしまうのです。
そこでラムダさんは、建築学分野専攻の知人を設計士として招致。接着面など構造的に弱い箇所を、クッキーやトッポで補強し、強固な高層ビルを実現しました。
これで当初の目標は達成されたかに見えますが、今度はジンジャーブレッド主体の剛構造で、振動に弱い点が心配に。これを解消すべく、てっぺんにイチゴをつるして制震装置としたり、基礎にグミを取り付けて振動を抑えたり……徹底した対策の末にビルは見事に完成します。
動画はコメント欄では「しょーもないことを本気でやる動画好き」「『理科とは世界を少し楽しく出来るもの』と言われて一番納得する動画」と好評を博しました。ラムダさんは、前年もお菓子の家に耐震工事を施して話題に(関連記事)。ほかにも、「水素水から水素を除去」「どんなおならの音も消せる最強の音姫」など、ユニークな実験を行っています。
動画提供:ラムダ技術部
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