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「コミティア」の出張編集部でマンガの持ち込みしたら「マジでいいと思った」話(1/3 ページ)

出張編集部に持ち込みをしてみたらなかなかいい経験になったのでそのことについてツラツラと書いてみようと思います。

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 バーチャルYouTuber、マシーナリーとも子による不定期コラム第38回(連載一覧)。今回は、とも子がコミティアの出張編集部にマンガを持ち込みに行った体験談です。

ライター:マシーナリーとも子

殺人サイボーグ。ふだんはVTuber、ライター、イラストレーター、漫画家として糊口をしのいでいる。満遍なく浅いオタク。お仕事募集中。

マンガの持ち込みに行こう!

 こんにちは。マシーナリーとも子です。チョコ~~~!!!(手塚治虫)

 みんなさ、「マンガの持ち込み」って概念知ってる? なんか…見たことあるだろフィクションとかで。

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 書類袋に描いたマンガの原稿詰めてさ、デッケエ出版社のビルに立ち向かって、漫画家デビューしたいですッッッ! って読んでもらって、編集にボロクソに叩かれて泣きながら出てくるみたいな……。

 あれさ、怖すぎない? よくあんなことできるよな。

 自分で描いたマンガを生身の人間に目の前で読まれることすらそこそこ怖いし。

 それに営利企業に電話して「俺の漫画読め!」ってアポとってさ、応接室とかの四方が壁に囲まれた狭い空間で黙々と読まれるんだよ。なんか想像したら体調悪くなってきました。

 しかし……そんなハードルの高さを持つマンガ持ち込みが、ある程度気楽に、しかも効率的にできる場所があるんですわ。

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 それがオリジナル同人誌の即売会「コミティア」に設けられている出張編集部です。

 今回は出張編集部に持ち込みをしてみたらなかなかいい経験になったのでそのことについてツラツラと書いてみようと思います。マジでいいと思った。


前もってこんな感じのエントリーシートを書きます

 出張編集部……それはコミティア会場に集った数多のマンガ編集部に次々とマンガの持ち込みができる効率的な持ち込みプレースなのだ! その数なんと100以上! コミティアは年に4回開催されているのだが、なんとこの出張編集部では年間5000以上のマンガが持ち込まれているという……! こりゃあ効率的だぜ!

そもそも なんでマンガの持ち込みなんてするの

 んで、そもそもなんでマンガの持ち込みなんてしたかって言うと……ここからは自分語りになるんだけども! 別にいいでしょイベントレポじゃなくてコラムなんだから……語るぜ!?

 2022年に『ジャンプ+』にマンガを連載してたんだよね。もう終わったんだけど。

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 で、その後もいろいろマンガの企画やらネームやらをたくさん描いたりしてるんだけど、単純にボツになったりとか、公開までタイムラグがあったりとか、色々戦略的判断で保留になったりとかで世にマンガがあんまり出せてなかったわけ。「おれは毎日ものすごい量のマンガを描いているが誰にも読ませるつもりはない」という逆噴射聡一郎先生状態になっていたわけです。

 このままではマンガ描いてるアピールだけしてるワナビ野郎に思われてしまう!

 それはカッコ悪いし、実際最近あんまり「マンガを完成させる」と言うのができてなかったなと思っちゃいまして、リハビリも兼ねて12月31日のコミケで新作マンガの同人誌で出すことにしたのでした。

 ついでに完全新作なら出版社の賞とかに出すのもアリだし、それこそ持ち込みとかして新たな取引先を営業するための名刺みたいな感じで使うのもおもしれーと思った。Kindleとかに出せば小銭が稼げるかもしれんし……。なんだ、マンガ描くのっていいことづくめじゃないか。描くか~~~!!

 そんなときに2023年12月3日、「コミティア」が開催されることに気づいたので、未完成だけど描いてるマンガがあることだしせっかくだから原稿を持っていってみようと思ったのでした。

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 あわよくば仕事が……もあり得るし、有用な指摘を受けたらコミケ前に反映できるかもしれないしこれまたいいことづくめじゃんと思ったわけです。何事も経験だ。損はない。

 そんなわけでまだペン入れも半分しか終わってない状態の原稿をコピー用紙に刷り、私はビッグサイトに向かったのだった。

ボコボコにされたり褒められたり

 というわけでここからは当日のレポです。

 最初の問題は「どこに持ち込むか?」ですわな。「御社にアタイのマンガを読んで欲しいんじゃい!」と言う会社を選ぶ必要がある。選ぶのは緊張するぜ……。

 やっぱ「自分が描いたマンガを載せてくれそう」なところがいいよなあ。いくら持ち込み自由とは言え紙媒体の週刊少年誌とかはあまりにマンガ・パワーが強すぎて軽率に持っていくには緊張するぜ。

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 とはいえそんなこと言ってると一生持ち込みできないので、手始めに「おっ あのweb媒体に載ってるマンガは単行本買ってるぞ」程度のノリで某社に持ち込んでみることにしたよ。私の漫画を読めー!!

 ……えっ ちょっ すごい 待って? え?

 なんか

 「マジで本当にこういうのあるんだ」

 ってどこか他人事に思えるくらいめちゃくそのボロボロに酷評された。え? すごくない? なんか……なんか勝手に現代ってこういう感じの言われ方って無いんじゃない? とか甘ったれたことを考えていたかもしれない。

 しかも

 「こっ! この野郎! 我の傑作をボロクソに言いやがって愚かな編集風情がァーっ!!」

 みたいな気持ちも全然湧かなくて、完全に的確と言えば的確というか……そりゃさあ! 「絵が下手でつまらん」って言われたらさあ!? そら面白いと思ったマンガ持って来てはいますけど……絵は下手だけどさあ!? オエッ いや自覚はある程度ありますよ!? って感じだったので「はい…はい…」って聞き入ってしまった。いやーーーーーーー。

 え、ちょっとナメてたかもしれないんだけど持ち込みってマジでこういう感じなの? え?

 そんなわけで1社目でボロクソのミソッカス扱いを受けて足腰が立たなくなった私は完全にビビってしまい、数十分「これからどうしよう…」と会場をふらふらしていた。

 そんなとき目に着いたのが……

 「あなたのマンガ褒めます!」と宣言した編集部を発見!!! こういうのもあるのか!

 ここは行ってみるしかない! これは決してビビりではない、この後もいろんな会社に持ち込むためのダメージコントロールなんだッッ! 行くぞーーーーっ!!

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