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世田谷文学館で開催中の「谷口ジロー展」がすごすぎて「すごい」としか言えなくなるのでみんな行きましょうマシーナリーともコラム(1/3 ページ)

半分くらいは『事件屋稼業』と関川夏央の話です。

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 バーチャルYouTuber、マシーナリーとも子による不定期コラム第34回(連載一覧)。今回は10月16日から世田谷文学館で開催されている「描くひと 谷口ジロー展」に行ってきたという話です。っていうか今回ほとんど「すごい」しか言ってないな。


谷口ジロー展 マシーナリーとも子

ライター:マシーナリーとも子

マシーナリーとも子プロフィール

徳で動くバーチャルYouTuber(サイボーグ)。「アイドルマスター シンデレラガールズ」の池袋晶葉ちゃんのファンやプロデューサーを増やして投票してもらうために2018年4月に活動開始。前世はプラモ雑誌の編集をしていたとも言われているが定かではない。現在は自分のグッズを売ったりライターやったりして糊口をしのいでいる。お仕事募集中。

YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/barzam154
wiki:https://wikiwiki.jp/mashitomo/
ポータルサイト:https://www.machinery-tomoko.com/



私のめちゃめちゃ好きなマンガを描いた男たち

 オッス。みんな谷口ジロー作品好き? 何が好き? 『孤独のグルメ』か? 『神々の山嶺』か? あ、本当は「先生」とか「氏」とかつけるべきなんだろうけど今回の記事ではいっぱい名前出すので全部(敬称略)で書かせていただきます。あしからず……。

 私はご多分に漏れず『孤独のグルメ』で谷口ジローを知ったんだけど、その後いくつか読んだうえで氏が描いた作品のなかでは『事件屋稼業』がいちばん好きになった。いやマジでこれは大好きなマンガで、私のなかではオールタイム・ベスト10に入る……いや、間違いなくベスト3に入るくらい大好きなマンガだ。

 この作品は私立探偵・深町丈太郎が日々事件を解決したりしなかったりするっていうマンガだ(劇画というべきなのか? まあいいや)。とにかくこの深町が愛すべき主人公で……と言ってもバツグンに冴えないバツイチ中年男性なんだなこいつが。ハードボイルドたらんとするけどなりきれてない、いつもヘマをやるドジをやる、だけどそれでもカッコつけたがる、金は常にない、常に大家や知り合いの警察に弱みを握られている……と実に頼りない。でもその心根はとってもアツくてカッコいいんだよ……。

谷口ジロー展 マシーナリーとも子 『事件屋稼業』3巻15ページより 深町は全然探偵で食えてないが辞めない。ちなみに「ちゃんとした仕事につけよ」とちゃかしてるのはヤクザです

 本だけはたくさん読んでいて語彙の教養はかなり携えているってのもおちゃめでいい。多分「仮面ライダーW」の左翔太郎くんが好きな人は深町丈太郎も大好きになります。すげーいい大人なんだよな。私はねえこういう風に生きてみたいなとなんとなく思ってしまうんだよねえ。夜ふかしして昼間に起きて寝ぼけまなこで取りあえずコーヒーを入れてぼんやりNHK Eテレなんかを眺めているとさ、ああいま深町丈太郎みたいな生き方ができているな……と感慨深くなることがあるのよね。

谷口ジロー展 マシーナリーとも子 『事件屋稼業』6巻231ページより。私もバーチャルYouTuberという生き方について聞かれたらこう答えるようにしています

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