注文から1カ月待ち 新聞紙を燃料に炊飯できる「魔法のかまどごはん」に注目集まる タイガー魔法瓶が開発にかけた思いとは(2/4 ページ)
開発の経緯や今後の展開について取材しました。
―― 「魔法のかまどごはん」という商品名に込められた意味は
タイガー魔法瓶 「新聞紙一部で本当にごはんが炊けるの?」とよく言われます。弊社は「温もりあるアイデアで、食卓に新たな常識を作り続ける。」という企業理念を掲げています。新聞紙でごはんを炊くという新たな常識を社名にも使われている「魔法」という言葉に込めました。
炊飯には新聞紙を1枚ずつ投入しますが、はじめは火力も弱く不安な気持ちになります。投入枚数を増やすと炎が大きくなり、ごはんを炊いているワクワク・ドキドキ感を楽しんでいただき、魔法のようにおいしいごはんを提供したいのです。ごはんを食べたあと魔法のように水だけで簡単にお手入れできるのも特徴になっています。
想定以上の反響に生産が追い付かない誤算も
―― 「約4カ月で年間目標数の196%」とのことですが、これほどの販売ペースになると予想していましたか
タイガー魔法瓶 予想を上回る反響に正直驚いています。部材手配の問題で生産が追い付いておらず、ご注文いただいたかたには商品の到着までお時間を頂戴しており、大変申し訳ない気持ちです。日本は、地震大国ともいわれておりますが、大きな震災が発生する前に1日でも早くこの商品をお届けし、少しでも皆様に安心を感じていただけるように取り組んで参ります。
―― 購入者からの反響はいかがでしょう
タイガー魔法瓶 ご購入いただいた方から、「新聞紙で本当にごはんが炊けるのか半信半疑でしたが、実際にやってみたら想像以上においしく炊けて感動しました」「子どもたちと新聞をねじって燃料を作り、ごはんを炊きました。楽しく取り組めてとても良かった」「アウトドア用に購入したが、防災グッズとして十分に使えそうで満足」といった声をいただいております。
地震を経験された方から「電気が止まっても使用できるので、とても良いと思います。以前、地震で数日間にわたって停電が続き、不便な思いをしたことがあります。普段から備えの大切さを感じていたため、魔法のかまどごはんを購入しました。何がいつ起こるか分からないため、備えは大切だと思います」という声もありました。
―― BtoBモデルを投入する理由をお聞かせください。数量限定とのことですが、売れ行き次第での増産・再販売はあるのでしょうか
タイガー魔法瓶 魔法のかまどごはんは、私どもが補修部品として保有している炊飯器の内なべが、10年間の保有期間後に廃棄される現状から、資源の有効活用ができないかと感じたことに端を発しております。一般向けに販売している「KMD-A型」は供給の観点から新規で内なべを製造しておりますが、BtoBモデルでは、廃棄予定の炊飯器の内なべを用いていることをご理解いただいたうえで、青少年教育や防災訓練、地域の防災備蓄などの目的で取り組まれている施設、団体様へご提供させていただきます。
廃棄予定の炊飯器の内なべには限りがございますので、ご提供できる数量を上回るご要望をいただけた場合には、お客様のニーズをもとに、今後の対応も検討して参ります。
―― 一般販売モデルの今後の売り上げはどの程度を見込んでいますか。またバリエーションの展開などは予定していますか?
タイガー魔法瓶 まずはご注文から1カ月ほどお待たせしてしまっている状況の改善に努めて参ります。春から夏にかけてキャンプシーズンが到来し、ご使用の機会も増えると考えられます。皆様のご意見を伺いながら、より良い商品に育てて参りたいと思います。
協力・画像提供:タイガー魔法瓶
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