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電源が入らないケータイを“復活”させて思い出の写真や留守録と「再会」 KDDIが無料イベント「おもいでケータイ再起動」を続ける理由(2/3 ページ)

2024年3月末時点で、全国で400回以上、のべ約1万6000人が体験。

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直接売り上げにつながるわけではないけれど

 しかし、イベントでの携帯電話の「復活」は無料であり、売り上げにつながる事業ではありません。

 「直接売上にはなりませんが、この活動でご提供できる体験価値は、中期的に考えると事業にも貢献できると思っています。便利さやお得などの機能的価値は同質化しやすいですが、お客さまにとって忘れられない、替え難い体験のような情緒的価値は唯一無二だと考えます。そう考えると、この体験を通じてKDDIを身近に感じていただくことで、長くお付き合いいただける会社になれると信じています」(KDDIブランドマネジメント部)

 イベントそのものは短期的に利益になる事業ではないし、お客さんにとっても便利さやお得さはないけれど、携帯電話とともにしまい込まれていた思い出を蘇らせる特別な体験が、長くサービスを利用したくなるような関係作りにつながるということなのでしょう。

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 体験者が1万5000人を突破したことについて、あらためて多くのお客さんに喜んでもらえたことをうれしく思うと同時に、まだ携帯電話が充電できないまま諦めたり、困ったりしているのではないかと考えていると担当者は述べています。

 「まだこの活動をご存知でない方も多いので、もっと知ってもらえるよう努力し、一人でも多くの方に笑顔になっていただけるよう続けていきたいと思います。2024年度には2万人突破を目指します」(KDDIブランドマネジメント部)

 イベントでは携帯電話を復活させたことで、思い出の音声や画像と再会できた人も多くいます。その中からエピソードを2つ教えてもらいました。

  • 亡くなったお母さまの肉声が唯一入っていると思われるケータイをお持ちになった方

留守電にはお母さまの声が入っていました。その声は、スマホに録音してお持ち帰りになり、心強いお守りとなりました

  • お弁当の写真をプリント希望のお客さま

お話を伺うと、亡くなった奥様が最後に作ってくれたお弁当だったとのことで、大変喜ばれて『この写真を今夜の酒の肴にするよ』と帰られました

 「おもいでケータイ再起動」は全国各地で定期的に開催。4月にはKDDIコンセプトショップ「GINZA 456 Created by KDDI」をはじめ、北海道や福島県で実施されます(開催予定のイベント)。また「GINZA 456 Created by KDDI」限定で、壁面ディスプレイに思い出の写真を投影して一緒に記念撮影することもできます。

  GINZA 456 Created by KDDI (中央区銀座)での開催の予定
ディスプレイに投影された写真と記念撮影

 「このイベントでは、過去利用していたケータイを復活して中身を見ていただくことにより、懐かしい思い出と出会えるだけではなく『明日から頑張ろう』という未来への活力となった、というお声もたくさんいただいております。今後も全国各地で、au以外のケータイでもOK、参加費は完全無料で開催していきます。思わぬ出会いもあるかもしれませんので、お近くで開催の際にはぜひいらっしゃってください!」(KDDIブランドマネジメント部)

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 新しい生活にまだ慣れない人も多い4月。携帯電話に眠る思い出に、励ましてもらうのもいいかもしれませんね。

「おもいでケータイ再起動」の様子を動画で

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