美しい……! 切り絵で作った立体的なオナガ レースが重なりあったような繊細な仕上がりにうっとり(1/3 ページ)
ずっと見ていたい……。
立体切り絵で作ったオナガが、X(Twitter)で注目を集めています。ポストは記事執筆時点で76万件表示を突破、2万6000件を超える“いいね”が寄せられています。
話題の作品は切り絵を何枚も重ねて立体に仕上げたもの。頭部には黒、胴体にはブルーグレーを採用しており、1枚1枚にレース編みのような繊細なカットとグラデーションが施されています。
重なり合った切り絵は、隙間から下の色や模様が見えて、ずっと見ていられそうな手の込んだ仕上がり。オナガの特徴である長い尾はピンと伸びています。
この作品を制作したのは、ともだあやの(@unico0c_0)さん。コメント欄には「美しいです」「オナガの色合い、すごく好きです」「手に乗せられるのがまた良いですね」といった声が寄せられています。
ともださんは女子美術大学立体アート専攻を卒業して、紙や繊維素材で作品を作っています。ねとらぼ編集部では立体切り絵についてお話を伺いました。
―――オナガの製作にはどのくらいの時間がかかりましたか
ともださん 構想に時間を要したので、全体だと6カ月はかかっております。
―――こだわったところを教えてください
ともださん 大きさと重さの感覚が写真からでも伝わるように心がけました。詳しくはまだ言えないのですが、野鳥の知識がある方に見ていただくための作品として着手を始めたので、細部のカーブの感じや実際に制作にあたって観察したときの「意外と大きい」という印象、飛び立つときの重量感などにはこだわりました。
また技術的な面では、従来の作品よりも写真にしたときにより美しくしたい思いがあったので、中に芯となる針金は通さず、厚紙の強さで形を保たせています。ここの強度面についての調整や今までと違う制作方法のため構想に時間をかけました。
完成作品は切り絵内側のブルーグレーの色が腹部の切り絵越しに見え光が透けるようになっています。
―――切り絵で立体を表現する上で大変なことは何ですか
ともださん 技法自体が自分で作りあげているいるものなので誰かに教わることができず、代わりに自分なりに進めるため参考にする作品や技術が幅広くありまして、その参考資料を紙に落とし込む過程で強度など素材の違いによる調整が必要になるところが特に大変です。
特に私は彫刻科を出ているので、参考にする作品が石彫や金属、ジュエリーなどに偏りがちなので、そこのバランスはすごく難しいなと感じます。
―――鳥をモチーフにした作品が多く見られますが、鳥を選ぶ理由をお聞かせください
ともださん 卒業制作の時に作った、つがいのタンチョウがきっかけでした。軽やかな素材とボリュームの出せる技法と、空を飛ぶ生き物の相性の良さを感じ、もともと鳥が好きだったのもありモチーフに選ぶことが多くなっています。
―――Xでの反響について感想を一言お願いします
ともださん 正直制作途中の投稿が5万いいねもいただけることになるとは思っていなくて、しばらく現実感がなかったです。
完成作品も反響をいただくことができて、SNSならではの制作風景も含めてこの作品を皆さんに楽しんでいただけたことが本当に嬉しいです。ありがとうございます。
画像提供:ともだあやの(@unico0c_0)さん
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