石積み職人目指して頑張った結果…… 20年以上前との出来栄えの大きな違いに「素晴らしい」「文明滅びても200年残る出来」(1/3 ページ)
20年前も味わいがあるという声も。
職人を目指して20年頑張った結果は……? X(Twitter)に投稿された石積み職人のビフォーアフター写真が、素人目にも分かる出来栄えの違いで反響を呼び、記事執筆時点で540万回以上表示され、3万件のいいねを集めています。
自然石を積んでいるのは同じなのに……
写真を投稿したのは、高知県四万十川で木工品の製作を行っている「simanto工房」(@simantokoubou)のアカウント。
投稿者さんは20年前に作った石積みと、現在の石積みの写真を投稿し、自嘲ぎみに、「左20年以上前に『石積なんて簡単だぜ!!』と言って面がボッコボコの職人舐めたアホが作った石積」「右20年以上現場で揉みくちゃにされて、ボロボロになりながらも職人を目指したそのアホが積んだ石積(同一人物)」と比較しています。
20年前のものはたしかに面がボコボコしており、これはこれで味わいはあるものの、職人ではない人による手作り感は否めません。
一方、20年後に作った石積みは、同じように自然石を積み上げているにもかかわらず、面がそろっていてスッキリとした見た目です。たしかにこれは職人技だ……!
20年後の成果に「素晴らしい」「文明滅びても200年残る出来」
確かな腕前の向上が感じられるビフォーアフター写真にリプライでは、「石と会話して出来た石畳ですね! 素晴らしい!」「素晴らしいです、文明滅びても200年残る出来だと思います」「かなり苦労されてこれだけ美しい石積を……」「同業として参考とします。そして20年の研鑽された技術を尊敬致します」といった声が寄せられています。
一方で、「左の石積も20年大丈夫だし、風情あるし立派じゃないですか?」「左の雑な感じの凸凹も風情があってよし。崩れてないし」など、20年前の石積みもまた良いという意見も見られました。
投稿者さん「ほぼ実践で覚えた石積になります」
ねとらぼ編集部はsimanto工房さんにお話を聞きました。
――上手に石を積む秘訣やコツを教えてください
simanto工房 左の方(編注:20年前の写真)は若い現場監督時代に田んぼの道を広げる石積を会社の敷地内で行ったものです。石屋さんとの仕事経験が少ないにもかかわらず、職人を呼ばなくても自分たちで石を積めると思ってやっては見たのですが、なかなかキレイにならず最後の方は嫌になっていました。
その後、石工も高齢化が進み、頼れる職人も亡くなったりして、現場監督もしてましたが、自分たちでも石を積まないとならない状況が続き、師匠は居ませんが見よう見まねで身に付けた技能になります。
若いころにはわからなかったのですが石には「顔」があり、それが見えるようになって、「どの面が前か?」「座りがどうすれば良いか?」など、ほぼ実践で覚えた石積になります。
ポストの左側の画像は自社の敷地なのでどんな仕上がりでもいいのですが、右(編注:現在の写真)は公共工事となっておりますので、最低限の石積のルールで作らないといけません。仮に左の仕上がりだとお役所から受け取ってはもらえません。
石積は言葉で説明して覚えることはなかなか困難な技能です。場数を踏まないとなかなかキレイに積めませんので、これを機会に多くの人に職人のすごさがわかればいいなと思ってポストしました。
ーー写真の石積が完成するまでにどのくらい時間がかかるのでしょうか?
simanto工房 所用日数は左(20年前のもの)は4日くらい、右(現在のもの)は10日くらいでしょうか。
画像提供:simanto工房(@simantokoubou)さん
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