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『七夕の国』インタビュー 主演・細田佳央太、今後のビジョンは「飽きられずに30歳まで続けたい」 勝負の20代語る(2/3 ページ)

『七夕の国』実写化、原作ファンをエグれるか。

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細田さんの将来は

――ナン丸は超能力者という選ばれた人間であるにもかかわらず、就職という現実的な問題を抱える普通の青年ですが、細田さんはご自身の将来について思い悩んでいた時期はありますか?

細田 現在も悩んでいます。やはり、このお仕事は確立されたものや、安定したものはないんです。

 作品一つ一つが次の自分の仕事につながるとは思いつつも、いつも「今の自分の実力で大丈夫か」とは常に感じています。

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――たくさんの作品に出演が決まっている中でもやはり不安はぬぐえないと。

細田 そうですね、自分の評価は自分では分からないので、やはり不安はあります。具体的に今の自分の立ち位置が自分じゃ分からないですし、見る人によって変わってくるところだと思うので、常に不安感は抱えています。

――成長したなと感じた部分はありますか?

細田 根本のスタンスは変えないでいようとは『町田くんの世界』のときから思っていますし、吸収できるものはどんどん吸収するようにしています。

 成長できたな、というよりは「成長してなきゃ駄目」という考え方ですかね。『町田くんの世界』からこれだけたくさんの作品や人に関わらせていただいているのに、成長していないは論外なので、していないとダメという考え方の方が近いです。

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――すごくストイックな考え方ですね。

細田 たぶん、育てていただいた土壌のおかげかなと思います。『町田くんの世界』を一緒に作った監督やスタッフさん、演者さんの皆さんが熱い方たちしかいなかったので、そこで培ったものは今も変わらず自分の中にあるんだろうなと思います。

「30歳まではこの仕事ができたらいいな」

――今後のビジョンはありますか?

細田 漠然と、30歳まではこの仕事ができたらいいなと思ってます。飽きられずに。

――!? 30歳ってすぐですよ?

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細田 そうですよね。30歳というのは、個人的に引いている1つのラインなのですが、人の出入りがすごく激しい世界だからこそ、20代は勝負だと思っています。

 よく言われるのは、25歳までに(役者として)振るいにかけられるということ。18歳から20代前半は特に出入りが激しい年齢層だと感じているので、そこに負けず、30歳までとりあえず続けられたらいいなと考えています。

 きっとこれからさらに生存競争みたいなものが激化していきますし、逆に30歳になってもお仕事を続けられるように、この20代はより多くの作品に携わって、どれくらい鍛えられるか考えていかなきゃいけないなと思います。

――では、作品のお話があれば何でも挑戦していくというスタイルなのでしょうか?

細田 来た仕事を全部受けるというより、自分がちゃんと求められて、自分にしかできないもので、かつ、その作品が世に出ることの意味を考えています。

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 1つの作品を作ることは、すごく尊いことですし、大変な時間をかけるからこそ闇雲にやりたくないというか。だからこそ仕事選びは丁寧にしています。

――『七夕の国』はどういった理由で決めたのでしょうか?

細田 まず、ディズニープラスというプラットフォームで配信されるというところ。海外の肩にも見て頂けますし、時間をかけて作品作りが出来ると思ったので観た人に納得してもらえる作品ができるなと感じたからです。

 あとは、配信時期がすごくいいなと感じていて。七夕の時期に配信されることもそうですし、作品の重要な役割を担っている丸神の里の人たちの考え方って本当に日本人だなと思うんです。昔からあるものを大事にしてきた、ある意味、変化を恐れるような。それを日本人が作るからこその皮肉が世界的に見ても面白いんじゃないでしょうか。

 それはきっと日本の方にも届くと思うと、すごく面白いことになりそうだなと期待しています。

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丸神の里では昔から大事してきた風習が (C)2024 岩明均/小学館/東映

――現代だからこそ、映像化した意味があると。

細田 今、ハラスメント的なことや常識が大きく変わり始めているじゃないですか。その流れに順応できる人もいれば、取り残されてしまう人もいます。もともと日本人はこういう精神だったよね、という考え方が徐々に変わっていく瞬間も、少し引いてみると面白かったりするので、それが余計生々しく映るんじゃないかなと思っています。

――ありがとうございます。最後に、これから配信ご覧になる読者の方に向けてメッセージをお願いします。

細田 原作を読んでいただいてからでも、配信から見ていただいてもどちらでも楽しめると思います。ミステリー作品ではあるので、一度で理解できないという方も出てくると思うのですが、理解してもらうための努力は制作陣全員がしていますし、逆に原作で「?」を感じたことも映像だからこそ分かることって絶対あるので、点と点が線につながっていく様を、ナン丸と同じ立場で楽しんでいただけたらうれしいです。

七夕の国


ディズニープラス「スター」で独占配信中 (C)2024 岩明均/小学館/東映
  • 原作:岩明均「七夕の国』(小学館刊)
  • 監督:瀧悠輔、佐野隆英、川井隼人
  • 脚本:三好晶子、安里麻里、瀧悠輔 脚本協力:大江崇允
  • 出演: 細田佳央太 藤野涼子 上杉柊平 木竜麻生 鳴海唯 濱田龍臣 西畑澪花 深水元基 石田法嗣 朝比奈彩 伊武雅刀 三上博史 山田孝之
  • プロデューサー:山本晃久、若林雄介/中野剛、高橋直也(※橋ははしごだか)

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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