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影の立役者たち! 30キロの工具、線路上を徒歩で2キロ、真横を通過する高速列車…… 鉄道の安全守る“保線員”の1日に密着 「本当にいつもありがとう」(1/3 ページ)

大変な作業を日々こなす保線員の人たち。

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 電車の安全を守るために線路を点検・補修したり、清掃したりする鉄道会社の保線員の1日に密着した動画がYouTubeで話題になっています。まさに縁の下の力持ちたる仕事ぷりに注目が集まり、ねぎらいのコメントが多く集まっています。

近鉄保線員の1日(昼編)

 動画を公開したのは、近畿日本鉄道(近鉄)の公式YouTubeチャンネル(@kintetsurailway)です。今回は保線員として働く人々の1日に密着しました。


朝礼の様子

 まずは事務所で朝礼が行われ、1日の流れを確認。この日は軌道整備作業として、レールの継ぎ目の“打ち直し”を実施します。また、午後は2チームに分かれて線路上を歩いて点検する巡視と清掃を行うとのことです。

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 それぞれの作業分担や「KY(危険予知)活動」をチェックしたら、使用する道具を用意して現場に向かいます。

現場に到着

 線路上で作業を行う前に、作業現場の600メートル手前に「作業標」の取り付けに向かいます。これは電車の運転士に作業中であることを知らせるための簡易信号の役割を果たすもので、通過する電車に気を付けながら、2人1組で設置していきます。


簡易信号を設置する保線員

 準備が整ったら、軌道整備の作業がスタート。列車が通過する際の衝撃により大きくなった線路の継ぎ目の「落ち込み」を修正します。落ち込みが大きくなると乗客の乗り心地が悪くなっていくため、それを解消するための整備だそうです。

 目視でレールのズレを確認したら水平器を当て、どのくらいの高低差があるのかを確認。工具で高さを合わせ、ハイドタイタンパーという機械で道床(レールと枕木の支持部分)を突き固めます。最後にスコップで砕石(バラスト)を戻して整えたら完了です。


レールの落ち込みを修繕していく保線員たち

 作業後に通過する電車の音を聞くと、先ほどよりもやや静かになったような気がします。「格段に沈み込みが小さくなりました」と作業の効果を確認後、再び線路上を歩いて次の点検箇所へ。保線員たちは暑い中、30キロほどもある工具を持って移動していました。大変だ……。

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昼休憩後は2チームで作業分担

 昼休憩跡は線路巡視・点検と分岐床板清掃の2チームに分かれます。

 線路を歩きながら軌道の状態などを確認する線路巡視のチームは、締結装置が緩んでいないかなどを確認していきます。目視でボルトの状態を確認し、緩んでいたら工具でしっかりと締めていきます。


ボルトを締める保線員

 なお、緩んでいるボルトは隙間が開いて色が変わってくるため、その開き具合や回転した跡で見極めていくそうです。熟練の技……!

 点検中には、すぐそばを電車が高速で通過していくことも。保線員たちは十分な安全のもと作業していますが、それでも常に危険と隣り合わせです。


点検中、高速で電車が通過することも

 決められた区間の点検を終えると電車で事務所に戻ります。その際も、毎回電車の先頭に乗って線路に異常がないかを上から見ながらチェックするそうです。

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分岐床板清掃チームは……

 一方で分岐床板清掃チームは、線路にある異物を除去したり分岐床板の損傷状態を確認していきます。線路脇に生い茂る雑草も手作業で刈り取っていきます。


異物を除去する保線員の姿

 鉄道標識の汚れも丁寧に拭き取り、運転士が見やすい標識の保守を心掛けます。線路の汚れもひたすら清掃していきますが、この際に保線員たちが装着しているグローブは、ハードな作業のあまり1日で破れてしまうこともあるそうです。

 最後は事務所に戻り、日勤勤務の終礼と夜間勤務者への作業指示などを伝達します。それぞれの保線員は作業中にメモしたことをPCにまとめるなど、最後まで業務に熱心でした。

影の立役者たちへの反響

 普段はあまり実態が知られていない保線員たちの活躍に、動画を見た人からは「本当にいつもありがとうございます」「保線員の方のお陰で安全に車両が走れるので感謝、作業お疲れ様です」「いつも何気なく乗ってる近鉄も保線員さんの日々の地道な作業に支えられて安全に運行することができるんですね」と感謝する声や「こちらにも緊迫感の伝わる、良い動画でした!」という声も。また、今回の動画は「昼編」であったことから、「夜中の作業も見てみたいです」というリクエストも寄せられていました。

画像は近畿日本鉄道公式YouTubeチャンネルより引用

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