豚汁とうどんに合う最高の隠し味とは何か? 丸亀製麺の完全新作『俺たちの豚汁うどん』が革命を起こしていた
丸亀製麺ファンの筆者が、“食べる前からおいしいとわかる”冬の完全新作をレポートします。(提供:丸亀製麺)
豚汁という料理がある。寒くなるこれからの季節は絶大なおいしさを発揮する料理だ。日本に住んでいると、誰しも一度は食べたことがあるのではないだろうか。
私が学生だった時は、マラソン大会の後にも炊き出しで豚汁が出てきた。それほどまでにポピュラーな料理であると思う。豚汁のおいしさはよく知っていると思っていたし、すでに完成された料理だと思っていた。
しかし、違った。それは大きな間違いだった。豚汁に革命は起きるし、もっとおいしくなる。丸亀製麺の『俺たちの豚汁うどん』が衝撃的なおいしさだったのだ。
丸亀製麺と私
丸亀製麺は、2000年11月に加古川で産声をあげた。つまり今月が誕生日ということだ。現在は日本国内に800以上の店舗を展開しているが、そのすべてのお店で毎朝、職人が粉からうどんを打って、打ち立ての麺を茹でている。丸亀製麺のうどんは、生きているといってもいいほどコシがある。そして、そのおいしさがどのお店でも味わえるのだ。
私はそんな丸亀製麺が大好きだ。私の中ではもはや、丸亀製麺は「うどん」というカテゴリーにない。独立した「丸亀製麺」というカテゴリーになっている。わかるだろうか、このニュアンス。とにかくおいしいということだ。
私は丸亀製麺に足を向けて寝たことがない。もし子どもが生まれたら、「世界一」と書いて「まるがめせいめん」と読ませようかとすら思っている。それほどに丸亀製麺が好きなのだ。もう食べたくて、食べたくて、震えるレベルだ。かわいいでしょ、震える30代後半。
そんな丸亀製麺からこの冬、完全新作メニューが登場する。それが『俺たちの豚汁うどん』なのだ。
人気メニューの復活ではなく、完全新作。私もこれまで食べたことがない一品だ。けれど、冬の日に食べる豚汁なんておいしいに決まっている。そこに丸亀製麺の打ち立て、茹でたての麺が入るのだ。幸せすぎる。幸せを両手でギュッと握ったら『俺たちの豚汁うどん』ができたんじゃないかと思う。
『俺たちの豚汁うどん』は、ただ豚汁とうどんを合わせただけではない。豚汁の革命と言ってもいいかもしれない。そのおいしさのポイントを見ていこう。
『俺たちの豚汁うどん』を観察しよう
まずチェックしたいのが、丸亀製麺が独自に味噌をブレンドしたという「特製味噌だし」である。うどんと合わせて一番おいしくなるように、数十種の味噌の中からこだわりの組み合わせを厳選して、甘みやコクを引き出している。そしてその味噌を、お店で引く北海道産の真昆布などを使った白だしと混ぜている。最高なのだ。
しょうがやにんにくといった薬味も入っていて、豚汁らしい旨みがたっぷりなのだが、そこへさらに隠し味としてコチュジャンやオイスターソースが入る。この隠し味によって、コシのあるうどんと一緒に食べても負けない、パンチのあるおいしさに仕上がる。
さらに、だし全体に溶け込んだじゃがいものペーストもポイントだ。ベースの特製味噌だしと薬味やスパイスの味わいが、やさしい甘さでまとまるだけでなく、じゃがいものとろみによってだしがうどんに絡みやすくもなる。
ただ豚汁にうどんを入れただけでは、この味にはたどり着かない。とにかく、「豚汁とうどんの組み合わせをおいしく食べる」ために、細部まで考え尽くされているのだ。
そして、うどんは「釜抜き麺」を使用している(※1)。茹で釜から直接すくい上げて器に入れているということだ。そのため、うどんは熱々でもちもち。もちろん麺は国産100%の小麦を使い、お店ごとに毎朝製麺された麺だ。自分の家で豚汁うどんを作ろうとしても、こうは行かないだろう。『俺たちの豚汁うどん』には隙がないのだ。
具だくさんという点もやはり忘れてはいけない。豚汁が具だくさんでなかったら、それは罪だ。しかし『俺たちの豚汁うどん』にはあらゆる意味で罪がない。だってとびきり具だくさんだから。豚肉・キャベツ・にんじんなどなど、たっぷりの具が、それぞれの店舗の厨房で煮込まれている。その光景を見れば、絶対においしいと食べる前からわかるだろう。
釜抜き麺を器に盛り、たっぷりの具を乗せて、特製味噌だしをかけてから、仕上げにすりごまを振りかける。これで味が引き締まる。すする度、体が、心が、温まるのだ。
まだ一口も食べていないのに、作っているところを見ているだけで「おいしかった」とツイートしそうだった。絶対においしいから。絶対がないこの世界で、数少ない絶対が『俺たちの豚汁うどん』にはあるのだ。
器を受け取るとき、店員さんが「香七味も合いますよ」とオススメしてくれた。ですよね、と思う。絶対に合う。すりごまも合うだろう。だしにはしょうがが入っているけれど、さらに足してもいいかもしれない。どんだけ私をワクワクさせるの、と誰かを抱きしめたかった。誰を抱きしめるべきかわからないので、抱きしめないけど。抱きしめるんじゃなくて食べるべきだし。
幸せを食べるということ
カウンターで受け取った『俺たちの豚汁うどん』をテーブルに運ぶ。『俺たちの豚汁うどん』が眩しくて、私は直視することができない。世の中にはそのような料理があるのだ。冬は星空が綺麗だ。それと同じように冬は『俺たちの豚汁うどん』が綺麗なのだ。たぶん夏にあっても綺麗だけど。
コク、コク、コク。何かを飲んでいる時の擬音ではなく、コクがすごいのだ。深みと言い換えてもいい。ハマると抜け出すことができない、幸せな深みだ。一口目がおいしくて、二口目もおいしくて、三口目もおいしくて(以下、完食まで無限ループ)。
店員さんがオススメしてくれたので、香七味もかけてみる。合わないわけがない。濃厚だけどどこかやさしい、ほっこりした味わいだった『俺たちの豚汁うどん』が、香七味でピリッと引き締まって、もっと箸が進むのだ。
なんでこんなにおいしいんですか? と思う。その理由は先にも書いた通りで、豚汁とうどんという組み合わせを一番おいしく食べられるように、細部までこだわり抜かれているからだ。体が温まる、心も温まる。全てが温まる。知らなかった、幸せは790円(並)で買えるのだ。でも、幸せは並ではない。大盛りだ。ややこしいけど、そういうことなのだ。
全部おいしい。親を連れてきたい、それかお持ち帰りで実家に持って行ってあげたい。親孝行になると思う。790円だけど、値段ではないのだ。豚汁に革命が起きている。
あっさり食べきることができるのだけれど、この上ない満足感がある。もうこの先の感想は言葉にできない。言葉にすることを放棄した。だって、私の知る言葉では説明できないおいしさだから。
幸せの続き
今回の新商品はこれだけではない。『俺たちのニラバタ豚汁うどん』という商品も同時に登場する。こちらは890円(並)で、『俺たちの豚汁うどん』に刻み生ニラとバターが乗っている(※2)。これも食べる前からわかる、絶対においしいやつだ。世の中にはそのような料理があるのだ。丸亀製麺、すごいな。
味噌にバターは合うの。ニラも合うの。個人的に驚いたのは、刻んだ生のニラを使っていることだ。ニラを生で食べる機会は少ないと思うけれど、口に入れた瞬間のシャキッとした食感と香りがアクセントになっている。これが、今までにはない豚汁のおいしさを生み出していた。
温かいだしにバターが溶け出している様子は、見ているだけで幸せになる。比較して食べるとわかるのだけれど、バターが入るとだしのまろやかさとコクがぐんと増す。バターとは『俺たちのニラバタ豚汁うどん』のためにあるのかとさえ思った。こんな豚汁を食べたことがない。もうどうしていいかわからない。叫びたくなった、幸せで。ただシャイだから叫ばないけど。
麺に絡む刻み生ニラと、濃厚な特製味噌だし。これ以上に求めるものがない。完璧だ。あと、知らなかったのは私だけかもしれないけれど、なぜ今まで豚汁にバターを入れなかったのだろう、と思った。豚汁にバターはマストだ。ちなみに、刻み生ニラとバターは追加トッピングとして、それぞれ70円で単品で頼むことも可能だ(※2)。だから『俺たちの豚汁うどん』にバターだけを追加するという食べ方もできる。
冬の幸せは丸亀製麺にあり!
『俺たちの豚汁うどん』のおいしさは、唯一無二のものだった。豚汁が新たなるステージに来ていると感じた。おいしいのだ。おいしいという言葉以外を見つけるのが難しいほどにおいしい。その理由は先にも書いたように、全てにこだわって作られているから。神は細部に宿るという言葉があるけれど、その通りだ。宿っている、この『俺たちの豚汁うどん』には。
(※1)『俺たちの豚汁うどん』をお持ち帰りの場合は、水で締めた麺を温めてご用意いたします。
(※2)『俺たちのニラバタ豚汁うどん』はお持ち帰りできません。また単品の刻み生ニラ・バターをお持ち帰りいただくことはできません。
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