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「クロ現」問題でNHKが調査報告書 「過剰な演出」はあったが「やらせ」はなしの判断

やらせはなかったが「過剰な演出」「視聴者に誤解を与える編集」は行われていたと判断した。

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 NHKは4月28日、「クローズアップ現代」にやらせの指摘があった問題について、調査委員会の報告書を発表した。報告書は「やらせ」はないが「過剰な演出」が行われたとの見方を示している。


調査委員会報告書

 問題となったのは昨年5月14日に放送された「クローズアップ現代 追跡“出家詐欺”〜狙われる宗教法人〜」。多重債務者を出家させて名前を変えさせ、金融機関から多額の住宅ローンをだまし取る「出家詐欺」を取り上げた内容だった。番組内で出家を斡旋するブローカーとして紹介された男性が、記者の指示によりブローカー役を演じた“やらせ”があったとしてNHKに訂正を求めていた。

 委員会は調査の結果、男性をブローカーに仕立てる時間や機会がなかったことなどから「事実のねつ造につながるいわゆる『やらせ』は行っていない」と判断した。ただし、裏付けが不十分であり、また「過剰な演出」「視聴者に誤解を与える編集」が行われたとし、「NHKの看板の報道番組において、視聴者の期待に反する取材・制作が行われたことは遺憾であり、視聴者の方々に深くお詫びする」と述べている。

 NHKはこの件に関して、担当の記者や上司、合わせて15人の懲戒処分を決定。当該記者は停職3カ月、ほかは減給やけん責処分となる。籾井勝人会長ら役員4人は役員報酬の一部を自主返納する。


職員の処分も発表

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