公園に行くと必ず目に入る注意書きの看板。意識しないと見過ごしてしまいがちですが、よくよく見ると、やたらと禁止事項が多いことに気づきます。公共の場所であり子どもの遊び場でもあるため、「喫煙」はまだ分かるにしても、「合唱」「漫才の練習」「フライの練習」など、禁止しているものが妙に具体的……。一体なぜ?
練馬区にある公園は「合唱」が禁止というピンポイント事項を掲示。いったいどういう経緯でこのような掲示になったのか、練馬区役所に問い合わせてみると「公園では一般的な禁止事項に加え、周辺から苦情が出た場合など、具体的な禁止事項を掲示をさせていただく場合があります。この公園の場合、合唱の練習が頻繁に行われたことにより周辺から苦情が出たため、やむを得ず看板を設置いたしました」という回答が得られました。
また、大阪市中央区にある難波千日前公園ではなんと「漫才の練習」禁止! 実はこの公園、周辺には若手芸人の登竜門となる「baseよしもと」などの劇場がある環境だったことで、このような特殊な看板になったもよう。公園管理事務所の方の話によると「漫才文化の土地柄なので、こうした問題も浮上するんですよね。若手芸人さんを応援したい気持ちはありますが、やはり住宅街。お住まいの方にとっては生活に影響することもあります。しかし最近では公園利用の状況が改善されましたので、現在はこの看板は外しているんですよ」とのこと。
目黒区や渋谷区などの都心では、むしろホームレスを含む路上生活者の宿泊施設としての利用が問題になっているそうだ。
住宅街にある公園は、気軽に利用できていいのですが、やはり誰かの迷惑になっていないかを考えて利用するのは当然のこと。各自治体の担当者が口を揃えて言うのは「危険なこと、うるさいこと、迷惑がかかることは規制します」ということ。みんなで使う場所、今一度使い方を考えてみるべきではないでしょうか。
(浅井由起子/LOCOMO&COMO)
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公園の封鎖を解除する。