ヤフー子会社のTRILL 運営メディアでステマ記事を掲載していたと謝罪
ヤフーも謝罪するとともに、「開示すべき事象が確認された場合には速やかに公表させていただきます」との姿勢。
ヤフーの子会社であるTRILLが、2014年11月から2015年5月まで自社の運営メディアで「広告表記のない記事広告」を掲載していたことを発表し、謝罪しました。
TRILLは2014年7月に、ヤフーとニュース配信メディア「Yahoo! BEAUTY」を共同運営する100%子会社として発足。女性をターゲットにしたWebメディア「TRILL(トリル)」も立ち上げ、ファッションや美容からエンタメまで幅広い情報を発信しています。
同社は9月4日に公式サイトで記事「当社運営メディアにおける記事広告について」を公開し、広告表記のない記事広告、いわゆるステマ記事を載せていたことを説明。今年3月に改定された日本インタラクティブ広告協会の「インターネット広告倫理綱領及び掲載基準ガイドライン」に沿って対応を進め、現在では判明している該当記事すべてに広告表記を記載しているそうです。
また広告表記のない記事広告が誤って外部メディアへ配信されていたことも発表。すでに配信先のメディアには連絡して謝罪し、該当記事の掲載も終了するよう依頼しました。「ユーザーの皆さまには、広告記事を編集記事と誤解を招くような表現があったことを深くお詫び申しあげます」と謝るとともに、「今後もメディア倫理に照らし、適切な運営を行っていくよう努めてまいります」と表明しています。
ステマ記事は、7月30日にヤフーのニュース配信メディア「Yahoo!ニュース」が「積極的に排除し、撲滅したい」との考えを発表して話題になっていました(関連記事)。ヤフーは今回のTRILLの件について、ユーザーに対し「広告記事を編集記事と誤解を招くような表現があったことを深くお詫び申しあげます」と謝罪するとともに、「現在、グループ会社を含め自社メディアがメディア倫理に照らし適切な運営が行われているか調査を行っております。開示すべき事象が確認された場合には速やかに公表させていただきます」と、引き続き媒体がメディア倫理に適切かどうか調査していく姿勢を示しました。
(黒木貴啓)
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