「マジカルストーン」運営、批判受け「RMT事業」からの撤退を宣言 第一段階としてまず「ドラクエ10」から
「ぷよぷよ」との類似指摘のほか、運営側が以前から、組織的なRMTに関わっていたことについて批判が集まっていました。
「ぷよぷよ」との類似や、開発・運営元がRMT(リアルマネートレード)を行っていたことなどで物議をかもしていた「Magical Stone(マジカルストーン)」(関連記事)について、運営会社・GameFactoryの“れそ”氏(@reso_puyo)が4月2日、Twitterで「RMTからの完全脱却を目指す」と宣言しました。まずは第一段階として「ドラゴンクエストX」のRMTを廃止・廃業するとし、運営会社やプレイヤーに対し、「多大なご迷惑をお掛けしました」と謝罪しています。
RMTとは、ゲーム内の通貨やアイテムなどを現実のお金で売買する行為のこと。れそ氏は以前から、RMT仲介サイトを運営するなど組織的にRMTを行っており、ゲームファンから強い反発を招いていました。また「マジカルストーン」開発にもその利益の一部が使われていたことを認めています(関連記事)。
れそ氏は当初Twitterで、RMTについて「一概に悪いとは思っていません」と発言していましたが、一連の炎上騒ぎを受けて「RMT行為そのものが、いかにプレイヤーの皆様にご迷惑をお掛けするのかを考え直し、認識を改めました」と説明。今後は「マジカルストーン」に専念するためRMT事業からは撤退し、その第一段階としてまず「ドラゴンクエストX」のRMTを廃止・廃業するとしています。ただ、れそ氏が関わっていたとされるRMTサイトは現在も運営を続けており、「完全脱却」がいつになるのかなどは不明です。
現状、RMT行為そのものを直接的に取り締まる法律はありませんが、RMTはゲーム内経済を急激にインフレ化させ、またRMTを目的とする業者やBOTの流入も招くなど迷惑行為の温床になることから、多くのオンラインゲームが利用規約でこれを禁止しています。他にもユーザー同士のトラブルに発展しやすい、RMT対策に運営のリソースが割かれる、“換金手段”があることでゲームが“賭博”とみなされる危険性があるなど、RMTはユーザーにとっても運営にとっても長らく頭の痛い問題とされてきました。
また昨年4月には「ドラゴンクエストX Yahoo!ゲーム版」が、「RMT問題に対処できなくなったから」という理由でサービス終了を発表しており(関連記事)、このこともれそ氏や「マジカルストーン」がゲームファンの怒りを買う一因となっていました。
「マジカルストーン」は「ぷよぷよのeスポーツ化」を目指し、れそ氏をはじめとする「ぷよぷよ」トッププレイヤーたちが開発したパズルゲーム。しかしルールやインターフェースがあまりにも「ぷよぷよ」に酷似していることや、当初「(セガから)開発の容認を得た」と説明していたものの、その後セガ側が「公式に許諾した事実はない」とこれを否定したことなどで問題視する動きがより濃厚に。さらにれそ氏らが以前から組織的なRMTに関わっていたことが分かり、「自分たちのゲームのためなら他のゲームで迷惑行為を行ってもいいのか」など非難する声が多くあがっていました。
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