これが“ドイツのコミケ”だ 特大ファンイベント「ドコミ」に行ってきました!(2/2 ページ)
欧州各国からも広く参加者を集めるドイツのファンイベント、ドコミの模様をお届けします。
ドイツのコミケは欧州の中心
ドイツ最大と言われるのがクリエーターのエリアです。漫画やイラストを扱うイラストレーターだけでも160スペース。ファッション系のアクセサリーや小物を扱うスペースを含めると200スペースを超えます。
ベルリンから参加したイラストレーターのLanchaさんに話を聞いたところ、イラストレーターはドイツだけではなく、カナダやフランスからも参加しているそうです。来場者はドイツ以外だとオランダが多いかもとのことでした。
ドコミのイラストレーターエリアを担当するスタッフにも周辺国からの参加者について聞いてみました。カナダ、フランスのほかにも、スウェーデン、イタリア、オランダ、ハンガリー、英国、ポーランドのイラストレーターが参加しており、年々増えているとのことでした。
欧州各国からドコミにファンが参加する、その傾向は人気コンテンツの1人、ダンスオフ・コンテストでも見られました。ボカロ曲などにダンスの振り付けをする「踊ってみた」とそのカバーダンスのコンテストです。3回目の実施となる今年は、日本からダンサーのK'sukeさん、ハクさん、流星ヤロウさんが来独。コンテストの審査員を務め、また華麗なパフォーマンスを披露しました。
ダンスオフ・コンテストにもオランダ、英国、フィンランドといった周辺国からのエントリーがありました。また、ほかの踊り手と交流したいとフランスやイタリアの踊り手も会場に駆けつけ、大いに交流を深めていました。
もちろん、コスプレもドイツはもとより近隣諸国から、地元の初心者から遠方の経験者まで幅広いコスプレイヤーが大集結。会場の内外はもちろんのこと、ドコミでは会場の向かいにある広大な庭園も市の許可を得た公式会場の一部となり、コスプレイヤーに解放されます。庭園内には日本エリアがあり、ちょうど桜が満開で写真撮影を楽しむコスプレイヤーであふれかえっていました。
次はもっと大きく?
ドイツのコミケ、ドコミは日本のポップカルチャーに関連するあらゆるファンが交流できる特大のプラットフォームでした。来場者もドイツからだけではなく、欧州各国にまで及び、このタイプのイベントとしては欧州最大級の規模と言えるかもしれません。今年拡張したメッセ・デュッセルドルフ側にはさらにいくつもホールがあり、ドコミはまだまだ大きくなりそうな予感がしました。
次回開催は2017年6月3日、4日の2日間を予定。公式情報によると、3日間開催への拡大も検討するそうです。来年は皆さんもドコミに行ってみませんか?
筆者紹介
Kataho:ドイツ、フランクフルト在住のアニメ・ボカロ好き。日本文化を通じたドイツと日本の交流に興味があり、ドイツ各地の日本イベントに参加(Twitter:@sakaikataho)
写真協力:Lena Kluth
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「フェイクって悲しいよね」 ドイツのアニメファンイベント、海賊版対策に動く 「最もひどい海賊版コンテスト」実施
アニメグッズなどの海賊版が流通するドイツの現状を変えたいと立ち上がったドイツ人にインタビューしてきました。 - アニメ・漫画ファン集う独フランクフルト・ブックフェア 書籍見本市でコスプレ・コンテスト開催の理由とは?
500年以上の歴史を有し、世界最大といわれる書籍見本市独フランクフルト・ブックフェア。そこにはアニメ・漫画ファンも集まり、コスプレコンテストも行われます。 - 音楽の都にボカロの歌声が響く ウィーンの大規模アニメコンベンション「AniNite」リポート
音楽の都ウィーンで開かれたアニメコンベンションで、AHSがボーカロイドを使ったコンサートを開催しました。 - ドイツはアニメイベント大国? 大型アニメコンベンション「AnimagiC(アニマジック)」に行ってきた
ドイツで3日間にわたって開催される大型アニメコンベンションをリポート。ドイツってアニメ関連のイベントがかなり多いんです。 - 「年齢は関係ない」――アニメファンを「卒業」しないドイツの大人たちに会ってきた
ドイツ最古のアニメファンクラブが主催するイベント「アニメマラソン」。そこは30代や40代の「大人」なアニメファンが集まる落ち着いたイベントだった。 - 巨大なオフ会? ドイツ最大のアニメ・漫画ファンイベント「Connichi」に行ってきた
ライブやグッズの販売、そしてアニメ・漫画ファンの友達に会える場所――2万5000人が集うドイツの「Connichi」を取材してきました。 - ドイツのファン発・実写版「進撃の巨人」 制作者にインタビュー!
クオリティが高いと話題になった、ドイツのファンによる実写版「進撃の巨人」。エレン役を演じ、編集にも携わった“中の人”にインタビューしました。