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“スプラトゥーンそのもの”な対戦ゲームが中国でリリース その名も「暴走落書き」

完全にアウトじゃなイカ。

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スプラトゥーンそっくり

 昨年の大ヒットタイトルのひとつである「スプラトゥーン」。昨年末には無料アップデートの終了が示唆されたものの、「ブキチセレクション」を配信するなど依然として精力的なアップデートを続けており、その人気は衰えを見せない。大きなヒットを記録したタイトルなだけに、インスパイアを受けたタイトルが現れることは予想されていたが、“「スプラトゥーン」そのもの”なゲームが中国でリリースされた。

 6月29日から9gameで配信されている「暴走塗鴉」は、プレイヤーがイカに変身したりインクを塗ったり、どこかで見たことがある対戦対戦ゲームだ。タイトルにある「暴走」は日本語と同様のニュアンスであり、「塗鴉」は落書きやグラフティといった意味を持つ。Androidのみを対象としたモバイル向けタイトルとなっており、遊ぶためには9gameの会員登録が必要となる。



 気になるゲームの正体は、平たく言えば「スプラトゥーン」の内部データをそのまま抜き取って流用したことが予想される、クローンですらないタイトルとなっている。キャラクターやグラフィック、音楽、マップ構造など、すべて見覚え聞き覚えのあるものだ。しかし、モバイル向けにリリースされているのが原因か、インクにかんする演出は飛び散る気持ちよさや質感などは全く再現できておらずのっぺりとしている。またスマートフォンの仮想スティックとタップを基本操作としており、操作感の劣悪さは否めない。加えて映像からは、通信環境が整っておらずうまくキャラクターの動きが同期されてないことが読み取れる。

 先日、弊誌(AUTOMATON)では「Overwatch」のあからさまなコピータイトルの存在を報じたが、今回のケースは素材をそのまま使っているという“より悪質なケース”とみられる。9gameは中国のモバイルゲームの大手であり、これまでにも「ポケットモンスター」を強く思い起こさせる「口袋妖怪復刻」や、同ブランドのキャラクターをおそらく無断で使用している「口袋妖怪3DS」などがポータルサイトで配信されている。



 中国でのこういったライセンス問題は今に始まったことではないが、スマートフォンのスペックが上がるにつれて、ライセンスのみならずコンソール機の内部データをそのまま使用しリリースするケースが生まれるなど事態は悪化している印象を受ける。今回の9gameからではないが、近日中には「大乱闘スマッシュブラザーズ」のロゴをそのまま使用している「口袋全明星」のリリースがされるなど、この傾向はしばらく続くかもしれない。


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