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オーストラリアのクイーンズランド工科大学が、サンゴの「ブリーチング(白化)」と呼ばれる行動を初めて撮影したと発表しました。
ブリーチングは、熱ストレスに対するサンゴの物理的な反応。同大学が公開したタイムラプス動画では、「パラオクサビライシ」(イシサンゴの一種)が膨らんだり縮んだりし、色を変えながら何かを出しているように見えます。サンゴの体内に住んでいる共生生物(褐虫藻)を噴出していると、研究者は説明しています。
実験では、10リットルの水槽にサンゴを入れて12時間かけて26度から32度まで水温を上げ、海面の水温上昇をシミュレート。サンゴは最大で8日間、水槽に入れられました。水温を上げてから2時間で、サンゴは褐虫藻を噴き出し始めます。通常のサイズの340%にも膨れ上がり、突然乱暴に収縮して藻を噴き出したと研究者は報告しています。
サンゴは褐虫藻を保護し、褐虫藻は生成した糖の余りをサンゴに提供するという共生関係にあり、ブリーチングは海水温の上昇によって両者の関係が崩壊したときに起きることが知られていました。環境が急速に通常の状態に回復すれば、サンゴは再度褐虫藻を取り入れるかもしれませんが、褐虫藻を失ったままだとサンゴは死んでしまうとのこと。
4月には豪ジェイムズクック大学が、グレートバリアリーフの93%がサンゴのブリーチングの影響を受けているとの調査結果を報告しています。
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