“南京大虐殺を否定する書籍”についてアパグループが回答 「問題であるとは考えていない」「本当の日本の歴史を広く知ってもらうため」
中国のSNSをきっかけに、海外で炎上していました。
中国のSNS“微博(ウェイボー)”に「客室に置かれたエッセイに南京大虐殺を否定する内容が載っている」とする動画が投稿され、アパホテルが海外で炎上していた問題(関連記事)で、アパグループが編集部の質問に回答しました。
本では南京大虐殺ついて「(当時の南京の人口などから考えて)あり得ないこと」「“南京大虐殺”の被害者名簿はただの1人分も残っていない」など複数箇所で触れており、現在この動画は7700万再生を突破。アパホテルのサイトはサーバが停止し現在も復旧作業中となっており、一部では「中国旅行代理店が取引を中止している」などのうわさもあがっています。
以下、質問とアパホテルの回答
―― こういった内容の本が客室に置いてあったのは事実でしょうか?
ご指摘の書籍は「本当の日本の歴史 理論現代史学II」のことだと思われますが、本書籍の中では南京大虐殺の存在を否定しています。
―― 中国からの旅行客のキャンセルが相次いでいるのは事実でしょうか?
宿泊予約のキャンセルについて、現在のところ目立った増加は見られません。
―― こういった内容の本を置いていた理由は何でしょうか?
本当の日本の歴史を広く知ってもらうためです。
―― 政治的な主張を書いた本を客室に置くことについて、これまで問題視されなかったのでしょうか?
問題であるとは考えておりません。
―― 今後なんらかの対応を行う事はあるのでしょうか?
本件について何かしらの対応を行うことは考えておりません。
なお、日本政府は南京大虐殺に関する考えを外務省のサイトで公開しています。そこでは、「非戦闘員の殺害や略奪行為があったことは否定できないと考えています。しかし、被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定するのは困難であると考えています」「先の大戦における行いに対する痛切な反省と共に、心からのお詫びの気持ちは、戦後の歴代内閣が一貫して持ち続けたものです」と解説しています。
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調査サイトが一時的にアクセス出来ない状況も。