「放射能を浴びているから光ると思った」 関西学院大・外国人講師が福島出身女子学生に差別発言で減給
講師は「冗談のつもりだった」と発言を認め、学生に対して謝罪したい意向を示したとのこと。
関西学院大学(兵庫県西宮市)で、福島県出身の女子学生が外国人の非常勤講師から「放射能を浴びているから電気を消すと光ると思った」という差別的な発言を受けていたことが分かりました。講師は発言を認め、大学側が謝罪しています。
大学によると、問題の発言があったのは2014年10月から11月の間。英語の授業中に講師が当時1年生だった学生に対して出身地を尋ね、「福島県出身です」と答えたところ、講師は教室の電気を消し、発言を行ったとのこと。学生はこの発言に傷つき、福島県出身者に対する差別的な言動であると感じたといいます。
学生はこの発言について当初は胸の内に秘めていたものの、2016年4月に大学のハラスメントセンターが開設されたことを知り、4月下旬に相談。その後も複数回相談を続け、同年10月下旬にハラスメント事案として、申立書を提出しました。
大学はこれを受けて、11月に調査を開始。講師に聞き取りを行ったところ電気を消したかどうかについては記憶がないとのことでしたが、発言については「冗談のつもりだった」と認め、学生に対して謝罪したい意向を示したとのこと。講師は発言について深く反省しているほか、2017年4月以降の契約の辞退を申し入れたといいます。大学側は調査の結果を受けて講師を減給の懲戒処分とし、今後この講師とは契約しない方針です。
学生は大学へ「こうした差別的発言が教育の場で二度と起こらないよう努めてほしい」と話しており、伊藤正一副学長は「このようなハラスメント事案が起きたことについて、被害学生と関係者の皆さま方、東日本大震災被災地の皆さま方に深くお詫び申し上げます。被害学生の申し立てを真摯に受け止め、今後二度とこうした事案が発生しないよう、教職員の自覚を促し、再発防止へ向けて一層努力いたします」とコメントしています。
これらを受けて編集部が広報室に取材したところ、学生は当該講師の授業について出席しづらい状況が続いたものの、単位については修得できているとのこと。また現在までに保護者や関係者、一般人からの抗議の連絡が複数件入っているといいます。
(Kikka)
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