UNHCR(国際連合難民高等弁務官事務所)が、シリアに関する情報をまとめたWebサイト「Searching for Syria」を公開。Googleの協力のもと、世界的によく検索されている「内戦前のシリアはどんな国だったのか」「難民はどこに行っているのか」などの疑問に答えるコンテンツを掲載しています。
2011年から続く戦闘で、難民問題が深刻化しているシリア。同国に関する情報を求めて、ネット検索している人は世界的に多いそうです。「Searching for Syria」は、その一般的な検索内容に対して答えるために制作されたもので、最初に掲載されているのは「内戦前のシリアはどんな国だったのか」という疑問への回答。内戦が始まるまでは2200万人が生活し、音楽やファッション、スポーツなどを楽しむ「他の発展途上国と似た暮らし」を送っていたとのこと。ユニークなアートや建造物があることなどで知られ、2010年にはオーストラリアを超える観光客数を記録していました。
しかし、6年にわたる内戦で、200万を超えるシリアの人々が被害に。病院は半数以上が機能しておらず、学校も4つに1つが損傷、もしくは、シェルターとして使われているのだそうです。また、数百万ヘクタールの農地が使用できない状態になり、食料のコストは9倍にまで上昇。このような厳しい状況から、2016年までに約500万人の難民が発生しています。
その他「難民とは何なのか」「どうすればシリア難民支援ができるのか」など全5種の疑問に合わせて、コンテンツが用意されています。日本語には対応していませんが、平易な英文や画像、動画などが用いられているので、比較的理解しやすいはず。複雑なシリア問題の理解に役立ててみてはいかがでしょうか。
(マッハ・キショ松)
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