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目は見えなくても原稿は超クオリティー テープ起こし専門集団「ブラインドライターズ」ライター&運営インタビュー(3/5 ページ)

お話を聞いてきました。

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移動は得意なタイプの視覚障がい者だと思います

――作業にはどういった機材やソフトを使ってるんですか。

小林 特別なものは使ってないですよ。音声ファイルは「Okoshiyasu2」で開いて、再生や一時停止にはフットスイッチを使ってます。今はとにかく、もっと早く正確に打ち込めるようになりたいです。最近では少しずつ、1回に暗記できる文章が長くなってきた気がします。入力した文字を読み上げてくれる音声パソコンを使っていると、テープ起こし用の音源と合わせて音が2種類聞こえてくるので、同時にタイピングするのはほぼ不可能なんですよね。

――そうか、画面の文字を読み上げる機械音声と、インタビューの音声を両方聞いていく必要があるんですね。

小林 そうそう。松田さんなら同時に聞けてしまうのかもしれませんが……。

目は見えなくても原稿は超クオリティー テープ起こし専門集団「ブラインドライターズ」ライター&運営インタビュー 松田さんの名前が出ると謙遜しがちな小林さん

――内容的にはどういった分野が好きですか?

小林 食品や栄養の分野は大好物ですね。もともと調理師と栄養士の学校に通っていたので。

和久井 あと音楽。

――福山雅治さんがお好きとのことでしたね。

目は見えなくても原稿は超クオリティー テープ起こし専門集団「ブラインドライターズ」ライター&運営インタビュー 公式サイトのプロフィールに福山さんファンであることが書かれている

小林 バレてる(笑)。音楽も福山さんも大好きです。いつかインタビューの仕事が来ないかなというのが夢です。ねとらぼで福山さんのインタビューをやる際には、ぜひお声がけくださいね。

――頑張ります……! ライブとかにも行かれるんですか?

小林 行きます行きます。電車も一人で乗りますし、今日も一人で来ました。わりと移動は得意なタイプの視覚障がい者だと思います。つえを持ち始めてから5年ほどになりますけど、その前はよくつえもなく歩いてたなと思います。

和久井 持ってたほうが便利?

小林 精神的に楽です。自分からはなかなか周囲に助けを求めづらいんですよね。でもつえを持っていると一目瞭然なので、助けていただける機会が増えました。それまで私は持つべきじゃないと思ってました。つえを持ってる人は全員全盲だと思ってる人がすごく多くて、私もそう思っていて。でもつえを持つようになって、周りの人の親切さが分かってからは、1人であちこち行くようになりました。

和久井 ちなみに今ここはどういうふうに見えてるの?

小林 こんな感じです(画像参照)。

目は見えなくても原稿は超クオリティー テープ起こし専門集団「ブラインドライターズ」ライター&運営インタビュー
目は見えなくても原稿は超クオリティー テープ起こし専門集団「ブラインドライターズ」ライター&運営インタビュー 小林さんの視界を再現した画像(画像提供:Yahoo!/オルタスジャパン)

――あ、確かにこれはつえが無いと厳しそう。

小林 以前取材いただいた際、制作会社さんが作ってくださった再現画像なんですけど。電気が付いているかどうかや、テーブルや椅子があるかは分かりますが、左側と真ん中がボコッと見えないという。辞書などは目一杯拡大すれば少し読むことができます。

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