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犬の味覚は人間の5分の1? 犬が好きな味と「手作り食」で注意したいこと

犬が喜ぶ食事とは。

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 犬と人間の味覚の差は、どれくらいあるのでしょうか。

 ふじわら動物病院の院長である藤原光宏先生によれば、犬の舌にある味覚を感じる細胞は、人間の5分の1程度しかないそうです。ただ、犬も旨味以外の、甘みや塩味、苦み、酸味などは感じているそうです。中でも、甘味は犬にとって最も感じ取りやすい味だといいます。

 そこで気になるのが、犬に与える食べ物の味付け。犬の食事に詳しい、ドッグレシピプランナー協会代表理事である磯谷いつ穂さんに、犬の味覚と手作り食の味付けの考え方を教えてもらいました。

犬の味覚

取材協力:ふじわら動物病院 院長 藤原光宏先生

動物に優しい医療、いい医療とは何かを常に考え、なるべく動物の負担を少なくする

ような治療を心掛けている。西洋医学の治療にも限界を感じており、食事療法をはじ

め、ドイツの自然療法や東洋医学の鍼灸治療、漢方療法、サプリメント等も積極的に

取り入れて、総合的に診療を行っている。

取材協力:一般社団法人ドッグレシピプランナー協会代表理事・講師 磯谷いつ穂さん

愛犬の食物アレルギーをきっかけに、「食」について学び始める。手作り食は愛犬の年齢にあったレシピや個々の悩みに合わせてレシピを作ることができ、家庭でできる身近な健康管理の第一歩だとお伝えしている。正しいフード選びの検定「犬ごはん検定★」、手作り食資格「ドッグレシピプランナー★★」を発行。その他、手作りごはん教室やセミナーの開催、雑誌・新聞・テレビ出演などで食の大切さを普及するため活動中。



犬にはどれくらいの甘味が必要?

――犬はどんな味の食べものが好きなのでしょうか?

藤原先生:犬は甘い食べものが好きです。しかし、犬の手作り食を作る場合、甘味として何かを加える必要はありません。なぜなら、手作り食は、主に甘みがある肉や魚などの動物性タンパク質をベースに、野菜も一緒に使っていくからです。

 肉や魚は、動物性のアミノ酸を含み、これが甘みになります。野菜は、緑黄色野菜、葉物野菜、紫色の野菜、キノコなどいろいろな種類の野菜を使っていきますが、犬はキャベツやパプリカ、ニンジンなどの野菜にも甘みを感じることができます。ジャガイモやサツマイモなども炭水化物が多いので、糖質の甘みがあります。

 つまり食材自体に糖質が含まれており、甘みがあるということです。ただ、日頃から穀物が主体のフードを食べさせている場合は、手作り食の自然の甘みは物足りなく感じるかもしれません。

手作り食の味付けはどうすべき?

――犬に与える手作り食の味付けで、注意すべきことはありますか?

磯谷さん:手作り食の考え方はさまざまですが、私自身、特に味付けは必要ないと考えています。食材には糖質や塩分、その他、栄養素がたくさん含まれています。人工的に作られたものではなく、自然の食材を利用すれば、過度に不必要なものを摂取する危険もありません。

 むしろ注意しなければいけないことは、味付けよりも栄養バランスを考えて食材を選ぶことと、長期間に渡り、同じ食材を使用した食事を与えないことです。私たち人間の食事同様、犬も同じものばかり食べていると、栄養バランスが偏ってしまいます。必要な栄養素を管理してあげることを忘れないでください。


犬用の手作り食(C)一般社団法人ドッグレシピプランナー協会

体によくないもの、糖分が多いものは避ける

 また、次の食べ物には注意が必要だといいます。

磯谷さん:たまねぎやチョコレート、ぶどうなど食べると体によくないものは、食事でもおやつでも与えないことで、危険を回避できます。糖分が多い食事は、肥満の原因にもなりますので、日頃から注意してあげましょう。

 その点、手作り食は水分を多く含み、カロリーがドッグフードに比べて低いことが特徴です。うまく利用することで、健康管理の力強い味方になります。

犬にNGの食材

 犬に食べさせてはいけない食材には、以下のようなものがあります。

  • ネギ類(タマネギ、長ネギ、ニンニク、ニラ、らっきょうなど)
  • チョコレート、ココア
  • アボカド
  • キシリトール
  • レーズン(ぶどう)
  • ナッツ系

 これらに気を付けながら、動物性タンパク質と野菜をバランスよく組み合わせることで、良質な手作り食ができるとのこと。太り過ぎのワンちゃんなど、カロリー管理が気になるときには、ドッグフードだけでなく手作り食も考えてみてください。

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