“未知なる魔境”群馬が舞台のスマホゲーが骨太で面白さ抜群馬 「課金アイテムが上毛かるた」「焼きまんじゅうで回復」
クトゥルフ神話をベースにした「グヌマトゥルフ」系ダークファンタジー。ハマると群馬ネタを忘れるほど楽しめる、硬派なRPGです。
ネットでよく「グンマー」とネタにされる、“魔境としての群馬”を舞台にしたRPG「群馬ファンタジーTRPG」(Android版/iOS版)がTwitterで話題となっています。「天然の要塞に守られし封印の地『群馬』」「切れ味は抜群馬(バツグンマ)」といった冗談が随所にちりばめられながらも、中身は硬派なRPG。群馬の冒険は厳しく、楽しい。
クトゥルフ神話をベースにしたという、「グヌマトゥルフ」系の邪神ストーリー。プレイヤーは飛行機事故で群馬に投げ出され、群馬の大自然を手探りでさまようことになります。このくだりはチュートリアルのようなもので、「探索」コマンドを選ぶことで、敵との遭遇や湧き水の発見、「新境地開拓(新エリアの発見)」といったイベントが発生する、ゲームの基本的な進めかたを覚えられます。
「はぐれ狼」や「グンマースライム」などの敵を倒しつつ、町にたどり着いたら本格的な冒険の始まり。謎の「顔が近い男」の紹介で「外界の民(他の都道府県民)」が集うギルド「外界旅団」に加入し、拠点として冒険に挑むことになります。町では宿で休んだり、鍛冶屋「グンマスミス」で武器を購入したりと、冒険の準備が可能。ちなみに通貨は「グンマーゴールド」。「グンマ」という単語でかろうじて世界に群馬感を留めているようです。
「散策」コマンドを選ぶと、町ではさまざまなイベントが発生。行商人から装備品や回復アイテムの群馬名物「焼きまんじゅう」を買えることもありますが、ゴミを売りつけてくる謎の婦人から逃げ切れず殺されることもあります。人々が口々に「近づくな」と言う謎の館「グンマーカンマー」に出くわすこともあり、まるで油断がなりません。なお、不用意に中へ入ると狂気系のイベントが発生して否応なく死にます。
「街の外へ」を選ぶといよいよ冒険へ出発。神話に伝えられる大ムカデの子孫が住むという「赤城山」や、紡績産業を支えた魔獣「トミーウォーカー」が巣くう「富岡製糸場」など、群馬にゆかりがあるようなないようなダンジョンを探索し、世界の謎に迫ります。筆者は2つ目の「不死洞窟」までたどり着き、かつて栄えた「群馬教団」の祭壇を発見。秘密の一部に触れましたが、ボスのダークプリーストに敗れ力尽きてしまいました。
死亡するとキャラメイクからやり直し(ギルドからのスタートを選択することは可能)。装備品を残せるギルドの倉庫や、次プレイ時の初期装備を獲得できる「死亡ガチャ」といったシステムはありますが、基本的に経験値・所持金・所持品は消失し、残るのは遊んだ本人の経験値のみ。シビアすぎる仕様ですが、それだけに緊張感も抜群馬。
話は前後しますが、キャラメイク時には基礎能力や所持スキルの異なる9種類の職業が選択可能。敵の撃破や課金などで手に入る特殊アイテム「謎の魔符(見た目は上毛かるた)」を使うことで解放できます。魔符なしでも「無職」で冒険することはできますが、このゲームのレベル上限は10と低くすぐに能力値が限界に達するため、基礎能力が低い無職でのクリアは厳しそう。序盤は魔符をコツコツ集めるか、一気に課金するほうがいいかもしれません。
戦闘ではSTR(腕力)が重要ですが、INT(知力)やDEX(敏捷)がないと罠を突破できないこともあり、腕っぷしだけでは生き残れないあたりも面白いところ。「TRPG」を名乗る通りテーブルトーク的な楽しさが詰まっていて、群馬ネタ抜きでも十分に楽しめますよ。
(沓澤真二)
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