絵本なのに文字しかない 子どもが爆笑する『えがないえほん』、その秘密は(2/2 ページ)
発売から約3週間で10万部を突破した人気の絵本『えがないえほん』。子どもたちが爆笑する秘密は?
大友さん この本にはルールが1つだけあります。それは「書かれている言葉を、声に出して読むこと」。読み進めていくと「ばふっ」や「ぶりぶりぶ〜」などいきなり意味のない言葉が出てきます。それを普段子どもにしつけをしている大人が言わされてるというのが、子どもにとってツボなんでしょうね。
―― 『えがないえほん』の人気の理由はなんだと思いますか?
大友さん まず、絵がないというのがセンセーショナルですよね。なのに子どもたちが爆笑する。この絵本には、書かれている言葉を読むだけで子どもの爆笑を引き出す仕掛けがあります。そのヒミツは、コメディアンであり俳優でもある作者B.J.ノヴァクさんが創り出した“子どもに向けたお笑いの脚本”なのです。
―― どんな反響や感想が寄せられていますか
大友さん 「機嫌の悪かった子どもに読み聞かせをしたら大爆笑したので、いつもなら親がイライラしたりする場面でも親子で笑い合える」「新米の保育士さんが、一度の読み聞かせで大人気になった」「お姉ちゃんが弟に読み聞かせをして笑い合っている姿にお母さんが癒される」「不仲の親子がこの絵本で久しぶりに笑った」「4歳のこどもが『なっとうのみそしる』に興味を持ち、家族で作って食べたらおいしかった」「4歳のこどもが文字に興味を持ち、書き写ししている」――などなどたくさんの声が届いています。
―― 読み聞かせのコツはありますか
大友さん 大きく書かれている文字はお笑いで言う“ボケ”なので堂々と、小さな文字は“ツッコミ”として読むというのがコツです。絵本が導いてくれるので、難しく考えないで読み進めるのが良いと思います。
関連記事
- 同性でも1人でも いろんな結婚式を描いた1990年の絵本『けっこんしようよ』に絶賛の声 誕生の背景は
当時はあまり受け入れられなかった絵本。今話題になったことについて「世の中が変わってきたんだなと思った」と作者の新沢としひこさんは語ります。 - 絵本「たべてあげる」がトラウマ級に怖いとTwitter騒然 作者「絵本が怖いというのはとても健全なこと」
好き嫌いのある男の子の前に、もう1人の小さな自分が現れて……。展開が怖すぎると話題に。 - 男の子が腹筋したら割れたお腹がしゃべり始めた 絵本「ぼくのふっきん物語」のオチがムキムキ切れまくり
少年漫画感が好き過ぎた。 - 脅威のスヤァ効果で話題沸騰 魔法のぐっすり絵本「おやすみ、ロジャー」は大人でもスヤれるのか
全世界で話題の"魔法のぐっすり絵本"は、大人にも効果があるのか? 1週間試してみました。 - 釘宮理恵さんのけい太くんがしゃべる! 京王電鉄「けい太くん」の絵本シリーズが音声付きの電子書籍で発売
ナレーションを大亀あすかさんが担当しています。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.