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脳波で運転!? まるでSFのような次世代の運転支援技術、日産が発表(1/2 ページ)

クルマ好きにとって自動運転はつまらない? 「そんなことはない」と日産がCESで提案。

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 日産自動車は1月7日、ドライバーの脳波を測定して運転を支援するという先駆的な技術「Brain to Vehicle(B2V)」を発表しました。1月9日(現地時間)から米国で行われる家電の国際展示会「CES 2018」に同技術を出展します。

photo プロトタイプのB2Vヘッドセットを装着して運転している様子
photo B2V用ヘッドセット

 B2Vは、ドライバーが着用したヘッドセットを通して運転中の脳波を計測し、その解析したデータを元にしてシステムが運転の手助けをする技術です。ドライバーのアクセルを踏む、ハンドルを回すといった運転操作中に計測した脳波から、「ドライバーが何をしたいのか」「ドライバーはどんな気持ちか」などをシステムが把握し、次の動きを「先読み」して運転支援の制御を行います。ドライバーの反応の遅れをカバーし、思い通りの運転をできるようサポートすることで緊急時の安全にもつながるとしています。

 また、将来の自動運転についても効果があります。自動運転によって「移動の手間やわずらわしさがなくなり、便利になる」と期待される半面、「運転する楽しさがなくなる」などの声もあります。そこでB2Vを活用し、自動運転システムの判断に違和感を覚えたドライバーの気持ちを検出し、それを学習していくことによってドライバー好みの自然な制御となるように調整します。今後、AR(Augmented Reality:拡張現実)の技術を組み合わせて、車内環境の調整を可能にする機能なども検討されています。

photo 得られた脳波から、「楽しい」「快適」「暑い」「不安」「違和感」「危ない」などといったドライバーの感情を理解して、その次の制御に生かします

 なお、ドライバーの脳波を活用した取り組みは、2016年4月に「ドライバーの脳波を言語化し路面に投映しながら走る特製車両」(関連記事)としても一部が具現化されています。この車両では、運転中のドライバーの気持ちを解析して、“その気持ち”をプロジェクターで路面へ投射することで第三者にフキダシで気持ちを伝えられます。

photo ドライバーに脳波測定器を装着し、感情を分析
photo S字クランクをうまく走れたときは「スイスーイ」などと、ドライバーの気持ちが路面に表示されます

 将来の自動運転社会では、“人間はクルマをコントロールする必要がなくなる”と考える人は多くいるでしょう。その半面、急速に発展している自動運転技術に寂しさを感じる運転好きの人もいます。日産は、B2V技術でそんな層に向けて「もっと楽しくする」とアピールします。乗る人の気持ちも理解することで、運転、移動をさらにワクワクさせ、楽しいものに──。自動運転を見据えつつも運転支援制御の最新技術によって「より思い通りにクルマを操れるようにする」という、自動運転とはまた違ったアプローチで未来のクルマを実現する技術といえそうです。

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Introducing Nissan's Brain-to-Vehicle Technology at CES 2018(YouTube/Nissan)

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