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静止画なのに回っているように見える絵を、AIも人間と同様に錯覚することが、立命館大学と基礎生物学研究所の共同研究で判明しました。
研究チームは深層学習機に、人間と同様に視覚情報から物の動きを予測するソフトを導入。人間が帽子にカメラを付けて遊園地内を移動しながら撮った、約5時間の映像をくり返し入力しました。我々が日常で目にするような景色をもとに、まず人間の視覚情報を学習させるのが目的です。
次に回転するプロペラの映像で、動作予測能力をテスト。左回転・右回転・無回転の各状態を、深層学習機は正確に予測しました。
そして有名な「蛇の回転錯視」(立命館大学の北岡明佳博士考案)の画像を入力したところ、機械はこれを「回転している」と認識。プロペラの映像と同様、左回転・右回転・無回転の各パターンに対し、それぞれ回転に応じた動きを予測していることが判明しました。
研究チームはこの成果から、深層学習機が脳理論の検証に有効であるとコメント。また、錯視というエラーを起こす可能性が示されたことは、AIのリスクを管理する観点からも重要な知見だとしています。
(沓澤真二)
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