震災により書店で散乱した本は全て廃棄されてしまうのか?――大阪で最大震度6弱を観測した6月18日の地震を受け、SNSでそんな疑問が拡散されています。
本が棚から落ちた写真がSNSで流れてきたというあるTwitterユーザーからは「地震で飛び出たイキのいい本です、自宅待機のお供にいかがですか」というPOPを付ければ、例え本のカドが丸くなっていたりページが折れていたりしても買いたい、という意見も見られ、広く共感を集めていました。
読むのに支障がないのであれば応援の意味も兼ねて買わせてほしいという心情はとても理解できます。実際のところ、落ちてしまった本はどういう扱いになるのでしょうか。店内が大変なことになった写真がSNSで拡散され、心配の声が多く寄せられたブックスタジオ新大阪店にメール取材しました。
――大きな被害が出たとのこと、心よりお見舞い申し上げます。地震でお店の人にけがはありませんでしたか。
担当者:幸いけが等はありませんでした。
――地震で落下してしまった本は販売できるのでしょうか。
担当者:商品の確認後、破損、汚損がないものは販売いたします。破損、汚損が発生した本の返品については、現在取次会社(問屋)と調整中です。
――天災などで本に痛みが発生した場合、出版社への返本は一般的なのでしょうか。
担当者:天災の場合、判断は出版社の判断によりますので、お答えできかねます。
――今回はどの程度の被害が出たのでしょうか。
担当者:現在調査中ですが、在庫全体の数%程度になる見込みです。
できることなら多少傷んでしまった商品でも買って応援したいところですが、やはり破損や汚損があった場合は基本的には売り場から下げられてしまうようです。せめて残った商品だけでも、買い支えたいところですね。
なおブックスタジオ新大阪店には応援の声が多数届いているとのことで、担当者からのメールにはそうした声に対する感謝の言葉も添えられていました。
この度の地震に際し、当店の被害に対し多くのお客様よりたくさんのご心配や温かいお言葉を頂戴しましたことを、この場をかりて厚く御礼申し上げます。
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