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小学校で教わるひらがなとカタカナ。授業で「か」と「カ」、「も」と「モ」のように似ているものが出てきたとき、「覚えやすくて楽だなあ」と思った経験はありませんか?
五十音の中でも最も似ている……というか、もはや違いが分からないのが「へ」と「ヘ」。暗記は簡単ですが、ここまで似ていると区別がつかず、逆に苦労することも。どうして「へ」だけ、こんなにそっくりな文字になってしまったのでしょうか。
どうして「へ」だけひらがなもカタカナも同じ形なのか
ひらがなは「漢字“全体”を崩して、書きやすい形にする」、カタカナは「漢字の“一部分”を使って、書きやすい形にする」ことで生まれた文字。例えば、「か」は「加」を崩すことで、「カ」は同じ漢字「加」の左側から成立したとか。よく似たひらがな、カタカナではありますが、「カ」は漢字の“一部分を使う”というアプローチのためか、右側の「口」に相当する部分が抜けており、区別できないほどではありません。
「へ」の場合は、ひらがな、カタカナともに「部」がベース。ですが、古代の日本には「○○部」という姓の人が多く(例:物部/もののべ)、左側を省略する書き方が使われており、ひらがなの「へ」は「部」全体ではなく、右側のおおざとだけを崩した文字になったとか。また、カタカナの「ヘ」も同様におおざとから成立したといいます。
つまり、そもそも略した漢字が使用されていたため、漢字全体ではなく、一部分をベースにしたひらがなが誕生。しかも、そのベースになった部分がカタカナとカブっていたから、見た目がそっくりな文字になってしまったというわけです。
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