「でんでんむしむし かたつむり」と童謡の題材にもなっているカタツムリ。指先に乗るほど小さな種類のものが広く知られていますが、中には、手のひらを覆わんばかりの大きさに成長するものも。
今回は、日本にも生息する世界最大のカタツムリ「アフリカマイマイ」をご紹介します。
世界最大の危険過ぎるカタツムリ「アフリカマイマイ」
ネット上で「カタツムリ」と検索すると、あじさいの葉にちょこんと乗った様子を描いたイラストがすぐに見つかります。きっとこれが、日本人の多くが持っているカタツムリのイメージなのではないでしょうか。
ですが、アフリカマイマイは殻長が約5〜10センチあり、中には20センチを超える個体も。殻を背負った姿はいかにもカタツムリらしいのですが、写真を見るとあまりにも大き過ぎて、合成画像のような印象すら受けます。
原産は東アフリカとされていますが、現在は世界各地の熱帯地方などに生息。農作物などに被害を与えることなどから、「世界の侵略的外来種ワースト100」に数えられています。また、「広東住血線虫」という寄生虫の中間宿主としても知られており、素手で触ったり、はった跡に触れたりするのは危険とのこと。
※広東住血線虫:体内に入ると好酸球性髄膜脳炎などの原因になる恐れがあり、最悪の場合、死に至る。このため、アフリカマイマイだけでなく、その粘液が付着した農作物も生食してはいけないといわれている。
日本国内では沖縄県、小笠原諸島などに生息。1930年代に食用、薬用として持ち込まれた後、繁殖したと考えられています。沖縄県教育委員会の聞き取り調査によると、食糧難に陥っていた戦後の沖縄県ではみそ汁の具などにして食べられ、タンパク源になっていたそうです。
1960年代、小笠原諸島には、アフリカマイマイ駆除のために「ヤマヒタチオビ」という肉食のカタツムリが移入されてました。しかし、国立環境研究所によると「本種より小型の貝しか捕食できず」、体が大きなアフリカマイマイには効果がなかったとのこと。代わりに、在来種のカタツムリを攻撃してしまい、生態系に悪影響を及ぼしているそうです。
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