中華料理店のテーブル中央によく置かれており、お皿を手元に寄せるためにクルクル回すアレ。名前が分からず、「中華料理店の回転テーブル」などと呼んでいる人が多いのではないでしょうか。
意外なことに、アジアから遠く離れた英語圏には、この回転テーブルを意味する言葉が存在するそうです。
「中華料理店の回転テーブル」を英語で言うと?
中華料理店の回転テーブルを指す英語は「Lazy Susan(レイジースーザン)」。日本語にすると「怠け者のスーザンさん」という意味になり、何だか意地悪な呼び方です。はっきりした由来については分かっていないものの、一説には20世紀に誕生した言葉で、特定の人物をモデルにしているわけではないそうです。
最初期の使用例が確認できる1917年の雑誌広告には「世界でもっとも賢いウエイトレス」「ありえないほど低賃金」などと書かれており、回転テーブルを人間に見立てて、利便性の高さをアピールする内容になっているとのこと。
また、「耳が聞こえないウエイターを意味する『Dumbwaiter』という呼び方も存在。レイジースーザンよりも以前から使われていたそうですが、擬人化表現の使用、ウエイターや使用人の代わりに利用するものという捉え方は共通しています。
もう1つ不思議なのは、このレイジースーザンと中華料理店の関係性。
中華料理店の回転テーブルに関しては「発祥の地は中国ではなく、日本。目黒雅叙園(東京都)の創業者が1932年に考案した」といわれることがありますが、Los Angeles Timesによると、欧米ではその約200年前に、最初期のレイジースーザンが登場しているとのこと。
この順序関係に従うと「欧米で数世紀前から使われていた回転テーブルが、20世紀に日本で“再発明”され、中華料理店向けアイテムとして広まった」ということになります。
主要参考文献
- Who was Susan, and was she truly lazy?(Los Angeles Times)
- Who named the Lazy Susan?(Chicago Tribune)
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