オーガの女性が奴隷商にとらわれ、“ある仕事”に就かされる漫画「オーガと奴隷商」がTwitterで好評です。導入こそ不穏ですが、読み進めればきっとハッピーな気分に。
珍しいオーガの女性リリィを手に入れ、白目をむきながら下品に笑う、2人組の奴隷商。「お前たちに屈しなイ!! どんな苦痛だろうと耐えきって見せル……!!」と息巻く彼女に、「果たして君はこれからすることになる“仕事”に耐えきれるかな……?」と、含みのある物言いで派遣先をほのめかします。いったいどこへやる気だ。
そして場面が派遣先へ移ると、そこには満面の笑みを見せるリリィの姿が。彼女は奴隷商の親分の家で、意外にも真っ当にメイドとして雇われたのでした。勤めてからかなりの日が経ったのか、すっかり家になじみ、主人の坊ちゃんを溺愛している様子。「新しい家族のもとで幸せそうに暮らすのを見るのがこの仕事のやりがい」と、奴隷商たちも大喜びです。笑い方が悪そうなだけで、いい人だったんですねこの人たち。
有能な働きぶりを見せるリリィでしたが、母性が強くて過保護なのが玉にきず。坊ちゃんをかわいがるあまり、「自分のことくらいできる」と、部屋に逃げられてしまいます。拒否されたことに大きなショックを受けた彼女は、「死んだほうがマシなくらいツライ……」と倒れ込むことに。もしや、奴隷商が示唆していた苦痛とは、一度得た幸せを失うことだった?
その翌日、ずっと倒れていたリリィのもとに、坊ちゃんが訪れました。彼は反抗して部屋にこもったのではなく、彼女のためにこっそり首飾りを作っていたのです。サプライズなプレゼントを受けたリリィは、「一生大事にしまス」と感涙。そのステキな表情に、坊ちゃんも顔を赤らめます。そして、一部始終を見ていた奴隷商たちも、かつての下品さはみじんもない、穏やかな笑顔を見せるのでした。
ツイートには「好き」「優しい世界」「最後の笑顔が良い」といった感想が多数寄せられました。作者の矢雉(@yanaginga)さんは、ほかにも創作漫画「アイドル・アンドロイド」を公開。こちらもハッピーエンドへ揺れ動く展開が絶妙で、ほっこりすることうけあいです。
画像提供:矢雉(@yanaginga)さん
(沓澤真二)
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