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豪雨被害はほとんどないのにキャンセルが――「倉敷美観地区は元気」ハッシュタグで風評被害に対抗(2/2 ページ)

豪雨による被害はほとんどないのに観光客が減少……「普段どおりの美観地区を伝えてほしい」との呼びかけが。

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 「美観地区を歩かれている方はかなり減っていると感じます」と犬養さん。有鄰庵では5〜6日間で40人ほどのキャンセルが発生しました。キャンセルを伝えるメールには、「観光目的で行って良いタイミングではないのでは」「こちらで何か被災された方々の力になれる方法を考えます」など、誤解や風評被害を感じる内容のものもあったといいます。

 水害の被害はほとんどなかったものの、「風評被害」が生まれている美観地区。「自粛をされたりキャンセルをされたりすることは、マイナスにしかなりません」と犬養さんはブログにもつづっています。風評被害は「特に美観地区の観光業も大きな産業である倉敷市にとっては、これからボディブローのように響いてくることは必至です」と強い懸念をにじませています。

 交通手段も回復しておきており、岡山〜倉敷間の在来線は7月10日から数割減ながら運行を再開しているとのこと。Twitterには美観地区を訪れ、「#美観地区は元気だったよ」と町並みの写真とともに投稿する人も見られます。「いつもと変わりない」ことに安心しつつも、「人が少ない」ことに驚く様子が投稿からはうかがえます。

 有鄰の運営するカフェやゲストハウスでは、ボランティア向け宿泊プランを提供したり、被災者に向けてシャワールームを無料開放したり、被害を受けた農家から表面が傷んだ桃を多めに買い取ったりなどの支援策も行っており、既にボランティア向け宿泊プランの予約も入っているとのこと。

 また「#美観地区は元気だったよ」の取り組みも拡大し、美観地区の他の店からも賛同を得ているといいます。「いま美観地区を訪れてくださった方が、こんな状況だからこそ、美観地区は普段通りだったよということを周りの方に伝えてくださると、とても嬉しいです」――そう犬養さんは呼びかけています。

倉敷 美観地区
9日の夕刻の美観地区

画像提供:有鄰



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