思わず映画「火垂るの墓」の“あの”泣けるシーンを連想してしまう、老舗和菓子店が手掛けた有平糖(キャンデー)、「あまいおはじき」が話題です。
「節子、それドロップやない。おはじき――じゃないこれドロップや!!!!」というTwitterユーザーのB村(ナスピーマン)さんのツイート通り、見た目は完全に昔懐かしいおはじき。それなのにキャンデーとしておいしく食べられるという、逆転の発想で作られた商品なのでした。あのときの節子にも、これがあったらなあ……。
B村さんの投稿を見た人からは「控えめに言って欲しいです」「良かったな節子!!」「夢のあるお菓子。素敵ですね。おいしそう」など、カラフルで夢いっぱいなお菓子に興味しんしんな反応がたくさん寄せられました。
あまいおはじきを手掛けたのは、1778年創業の越乃雪本舗大和屋。なぜ伝統的な和菓子店がこんなに遊び心あふれたお菓子を作ることになったのか、同店の専務に聞きました。
――「あまいおはじき」を作ったきっかけは?
専務:「きっかけは2017年4月に開催された全国銘菓展です。以前は「ヨモギ」など、原材料をテーマにしていましたが、2017年は「うれし・たのし・わがし」という形容詞がテーマでした。そこで開発したのが積み木の形をしたお菓子「こはくのつみき」でした。
専務:今年は「楽しきかな わ・が・し」がテーマでしたので、昨年の延長として「あまいおはじき」と、クレヨン型の和三盆糖「おいしいおえかき」を作りました。
――元ネタは「火垂るの墓」ではなかったんですね。
専務:違いますが、買っていかれるお客様からは節子の名前を聞くことが多いです(笑)。パッケージに女の子のデザインがあるのも影響しているかもしれません。ちなみにこの女の子については、私たちの中で絵本のような物語を考えていて、「砂糖の魔法にかかった女の子で、触ったもの全てがお菓子になってしまう」という設定があります。
――ということは来年以降もシリーズ化されるかもしれない……?
専務:もともと伝統的なお干菓子のお店ですので、あまりそちらに傾倒しすぎるつもりはないのですが、ご要望が多ければ検討させていただきます。かわいいお菓子も多いので、お干菓子を手に取るきっかけになってくれればと考えています。
パッケージの女の子の設定まで考えられていたとは、手に取ったときに女の子の物語について想像してみるのも楽しそうです。あまいおはじき(864円)、くれよん型和三盆糖(1890円)、こはくのつみき(1188円)は大和屋の各店舗で販売されているほか、通販でも購入が可能。見た目がすてきすぎるので食べるのがもったいない気もしますが、やっぱり食べてみたい……!
画像提供:越乃雪本舗大和屋/B村(ナスピーマン)(@Bmura_nii)さん
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